オオゲツヒメのところで思い出すのもおぞましい経験をした須佐之男。
フラフラと中つ国をさまよい歩いていました。
やがて出雲の国、斐伊川のほとりへたどり着いた須佐之男。
川面を眺めながら・・自分の犯した過ちやオオゲツヒメの所での事を思い出し。
でも、ソコで『ヘタな考え休むに似たり』を出来ちゃうのが須佐之男なんですよねぇ。
オオゲツヒメの所を逃げ出して以降、誰にも会わず、何も食べずでもう限界。
そんな須佐之男の前を箸が川面を流れていきます。
『え、箸って事は上流にいけば誰かいるのかな』
寂しさも、空腹もギリギリな須佐之男は上流へ上流へと歩きました。
気づけば陽もトップリくれて辺りは暗闇。
もう家をみつけても訪問も憚られるな・・と(オトナな対応!!)
その時・・・
ドコかからか誰かのすすり泣く声が。
見るとソコには灯りの灯った家を発見!!
須佐之男はコソっと近づき家の中を覗いてみると・・・
ソコには若い娘を囲んで老夫婦がすすり泣いてる姿が。
須佐之男は久しぶりに出会う人に嬉しくなって、クラ~イ雰囲気なのにKYにも声をかけちゃった。
『よっ!なぁなぁ、お前らダレだ?』
いや、初対面の人に言う言葉じゃないやろ~って思うけど、まぁアノ須佐之男だからねぇ。
突然の来客に、これまた不躾な物言い。
『ヤバイのきた??』とうろたえ気味に老父が答えます。
『私は山の神オオヤマツミの子で国つ神のアシナヅチと申します。』
話を聞くと老父は、この土地の神様らしい。
『国つ神』は地上(中つ国)に住む神様、多くは神様と人?の子なカンジですね。
天照など天界に住む神様は『天つ神』と言うんだそう。
須佐之男は天つ神だったけど、追放されて国つ神になったパターンですね。
人でいえば・・・
エスカレーター式の有名学校にいたのに、あまりに勉強できなくて『出てって』と外部の学校へ転校させられるカンジ?
アシナヅチが話を続けます。
『こちらにいるのが娘のクシナダヒメでございます。』
ペコリとお辞儀をしたクシナダヒメと目が合うと須佐之男の体に稲妻が走るのよ(笑)
そう一目惚れって~ヤツですね。
ハッと我に返った須佐之男は先ほどの光景を思い出し何故泣いていたのかを尋ねます。
するとアシナヅチは疲れ果てた表情で語りだすのです。
さ~、次回はいよいよ一番有名??なあの話になりますよ!
待っててねぇ。