女神の歴史6 ー 古代の母系社会 | ディヴァインフェミニン(神なる女性性)、内なる女神を目覚めさせる!

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このブログは、女性の中で目覚めつつある「聖なるもの」を行動することへの呼びかけです。神なる女性性、古代の女神の真実と教え、メッセージをお届けします。

リトアニア出身の女性考古学者マリヤ・ギンブタスは、1967 年から 1980 年代にかけて、南東ヨーロッパで行われた新石器時代の発掘調査でプロジェクトディレクターを務めました。彼女のチームが地中海地域や南東ヨーロッパなどで発掘した遺跡には、大いなる母を表現する像が多数あり、壁や床、陶器には、渦巻き、ジグザグ、蛇、鳥、魚、波線、迷路などが見られました。彼女は、これらは「女性的な創造主と結びついた複雑なシンボル言語である」と主張しました。

ギンブダスは著書『The Language of the Goddess 女神の言語』『The Civilization of the Goddess 女神の文明』で、以下のように述べています。

 

  「男性的な宗教が発祥する前、少なくとも五千年さかのぼれば、ヨーロッパ最初の文明であ   

  る古ヨーロッパは偉大なる女神を崇拝する平和な母系社会でした。しかし、定住し、芸術を

  愛していた母系社会は、遠い北東から侵入してきたインド・ヨーロッパ語族の遊牧民族によ

  り破壊されたのです」

 

古ヨーロッパとはギンブタスが生んだ用語で、インド・ヨーロッパ語族の侵入を受ける以前の紀元前6500年から3500年頃まで(新石器時代)の南東ヨーロッパとバルカン半島あたりの小アジアのことを指します。

彼女によれば、母系社会のコミュニティでは武器は発掘されておらず、防御用の土塁も発見されておらず、抑圧的な支配階級や社会的対立の証拠はありませんでした。

 

母系社会は人間と自然とのバランスを保ちながら、女性と男性は平等でお互いに協力し合って平和に暮らしていました。そして、その結果、新石器時代の農耕社会、職人技、芸術、儀式が生まれたのです。

母系社会では、出産、養育、共感、直感、つながり、相互依存に価値を置き、時間の方向性は直線的ではなく循環的で、誕生と成長、死、再生の永遠のサイクルに沿っていました。

 

古代人は、人間の身体を自然の一部と捉え、生命を生み出し育む神秘的な力と生命の周期的な性質を賞賛したのです。

彼らは地球のサイクルと季節に合わせて生活をしており、自然と深く結びつき生命力のある女性は神聖で素晴らしい力の持ち主と見なされていました。女性は子供を出産し、育てますが、それは母なる地球の魔法に似た奇跡と考えていたのです。

神は、すべての人や自然の中に具現化されていると理解されており、抽象的で体外的なものではありませんでした。自然のスピリットと深くつながることができる人は、シャーマンや女神官として崇められていたのです。

 



古代の女神文化の発掘に貢献したマリア・ギンブタス