少子化による労働力減少の問題をどう解決するか
(~以下 普通の人のための経済学より抜粋~)
少子化の理由は色々とあるが、
子供の将来への不安感もまた親が子を産むことを
思いとどまらせているとも思われる。
国民に子供を産ませようとするのであれば、
その前に親世代として清算しなければならないことは沢山ある。
今の財政状況では、
親世代が子供を産みたくなるようなインセンティブを与えることも容易ではない。
自由を満喫してきた親世代がその自由を喪失してまで子供を育てたいと思うには、
かなりのインセンティブが必要。
特に母親の育児負担を減少させて、
父親の育児参加を求めるとすれば、
かなりの社会的な受け入れ体制が不可避である。
働く母親を援助するためには育児施設の問題もあるだろう。
社会でGDPを稼ぐのはひとつの社会貢献であるし、
男性よりも能力を持った女性が家庭に埋もれてしまうのは社会的なロスでもある。
日本が将来的に目指すべきはGDPの成長ではなく、一人あたりの生活水準の引き上げである。
その点で労働人口の減少そのものは直接的な影響を持たない。
労働人口が減少しても、一人一人の生産力が強化されれば良いはずだ。
しかも製造業の時代から知識産業の時代へと変化し、
一人の天才が国全体を引っ張るとさえ言われている時代である。
ロクでもない労働力をたくさん持つよりも、一人の優秀な若者を育てることの方が意味があるかもしれない。
あるいは、そうした優秀な人材が日本人にいなかったとしても、
外国から人材を輸入することができるはずである。
世界的には人口が爆発してこれ以上は養育できない状況に
近づきつつあるというのに、
日本だけが狭い視野で労働人口を増加させようというのもピント外れでもある。
より世界的な視点からすれば、
いかに世界全体で人口を抑制するかが問題であって、
日本は既に世界で余剰となっている人材をいかに活用するかによって
世界貢献すべき立場にもいると考えられる。