麦まるの続き・・・
第36回菊田一夫演劇賞受賞作品
『ローマの休日』を観にいきました
場所は、天王洲銀河劇場
本日、千穐楽で観劇2回目です
開演まで時間があったので、外をブラブラ
クルージング船が停泊していました
この舞台に関係のある船だったのかな~
上演時間 : 2時間40分
1幕 65分
(休憩 20分)
2幕 75分
Warning!!
本日、千穐楽なのでネタバレします
【ストーリー&キャスト】 (以下敬称略)
1幕
舞台はジョー・ブラッドレー(吉田栄作)のアパートの部屋。
ジョーはアメリカンニューズサービスの新聞記者をしている。
ジョーがタクシーを降りて部屋に戻るところから始まる。
タクシーの中に女性を残したことから運転手を言い合いになるが、ジョーが折れて女性を部屋に連れてくる。
彼女(Wキャスト:秋元才加・荘田由紀)が路上で寝ていたのを助けたのだが酔っているのかフラフラだ。
仕方なく彼女を部屋に泊めるのだった・・・。
翌日、目が覚めるジョー。
時計を見て昼近いことが分かり慌てる。
今日はイタリアに来ているアン王女の会見に出席する予定だったのだ。
慌てて着替えるが、もう間に合わないと諦める。
そこへ昔からの友人でカメラマンのアーヴィング・ラドヴィッチ(小倉久寛)がやって来る。
寝坊したジョーの様子を見に来たが女性が寝ていることでジョーを見直す。
だがジョーは否定する。
アン王女の会見に行ったというアーヴィングに一緒にいたことにしてもらい、そのことを新聞社に報告するが編集長から会見が中止になったことを聞く。
アーヴィングにいっぱい食わされたのだ。
今朝の新聞の一面にアン王女が静養のために今日の予定をすべてキャンセルしたことが書いてあった。
ジョーから釣竿を借りるとアーヴィングは部屋を去っていった。
改めて新聞を見たジョーは驚く。
その新聞に載っていたアン王女の顔写真が今目の前に寝ている女性にソックリなのだ。
寝ぼけている彼女に『王女殿下』と話しかけると返事をするではないか
そういえば昨晩のやりとりは彼女がアン王女であれば納得出来ることばかりだ。
起きた彼女に名前を聞くとアーニャだと答えた。
アーニャがアン王女だと確信したジョーは彼女が着替えている間に編集長にアン王女の独占インタビューにいくら出すか交渉し、アーヴィングには特ダネあるからカメラを持ってすぐ来るよう伝えた。
時間が経過し、ジョーの部屋でタバコを吸いながらイライラしているアーヴィング。
そして、ジョーが肩を落としかえってくる。
アーヴィングが特ダネについて聞くが忘れてくれといってジョーはふて寝してしまう。
すると、アーニャが部屋に戻ってきた。
何も知らず挨拶するアーヴィング。
ジョーが彼女の顔をよく見ろというとアーヴィングはアン王女にソックリだと関心する。
するとジョーはアーヴィングの足を踏み消毒するといってふたりでバスルームに入り状況を説明した。
出てくると畏まるアーヴィング。
記念写真を撮ろうとするが写真はダメだとアーニャが断るので、ジョーはアーヴィングにカメラ付きのライターを取りに行かせる。
アーニャは学校(本当は大使館)から逃げてきたこと告白する。
ジョーはアーニャにどうして戻ってきたのか聞いた。
ローマの町を歩いているうちに楽しくなってきて、もうこんな時間は二度とないだろうと思ったらたまらなくなったようだ。
そして、思わず床屋に入り髪を切ってもらい花屋に花をもらい卵を買って帰ってきたのだ。
そして、お礼に卵で料理を作りたいというアーニャにジョーはあいにくこの部屋にはキッチンがないと説明する。
ガッカリするアーニャだったが贅沢を言ったらきりがないと諦める。
ジョーはアーニャに何がしたいか聞いた。
カフェテラスで通りを眺めながらお話しをしたり、雨の中を濡れながら歩きたいといった普通のことだった。
それを実現させようとジョーはアーニャの背中を押すのだった。
2幕
アーニャはカフェテラスにいた。
ジョーが飲み物を持ってくる。
アーニャの家のことやジョーが昔、ハリウッドで映画のシナリオライターをしていたことなどを話した。
そこへカメラ付のライターを持ってアーヴィングがやって来る。
タバコを吸ったことがないというアーニャに試させるジョー。
それを写真に収めるアーヴィング。
次に何をしたいか聞くとバイクに乗りたいという。
ベスパで二人乗りをするジョーとアーニャ。
途中で警察に左折禁止のところを左折し捕まるジョーだが、それを横目にひとりでベスパを運転するアーニャ。
露店に突っ込んで警察に捕まるが、これから教会で結婚式をするカップルを装うとお咎めなしですんでしまう。
どちらが大嘘つきか判断してもらおうと『真実の口』へやって来る。
おそるおそる口に手を入れるアーニャ。
ジョーの番になり口に手を入れると手が吸い込まれ慌てて助けるアーニャ。
だが、それはジョーの冗談だった。
次は『祈りの壁』にやってきた。
そこでアーニャはお祈りをする。
ジェラートを買いに行ったジョーと入れ替わりにアーヴィングがやって来る。
そこで、アーニャはジョーが何故ハリウッドを追い出されることになったか聞く。
戦争のあとに起きた赤狩りによってハリウッドにいられなくなったのだ。
ジェラートを持って帰ってくるジョー。
アーヴィングがダンスパーティーに行こうと提案すると飛び上がって喜ぶアーニャ。
海の上のダンス会場で楽しく踊るアーニャとジョー。
ダンスが好きじゃないといっていたジョーだったがアーニャをリードしている。
苦手だと嘘を付いたというアーニャに好きじゃないが踊れないとは言っていないと返すジョー。
アーニャの髪を切った床屋とパートナーチェンジをするとアーニャのことを連れ出そうとする集団が現れ大乱闘になる。
警察がやってくるとアーニャとジョーは海に飛び込み逃げるのだった。
ジョーの部屋に帰ってきたアーニャとジョー。
びしょ濡れの服を乾かしている間にワイン片手に語り合うふたり。
もう別れの時が近い。
ジョーはタクシーをひろいに部屋を出て行った。
その間に着替え、ジョーの背広をハンガーにかけようとすると手帳が落ちてくる。
それを拾い中を見るとジョーが新聞記者だと知ってしまう。
タクシーをつかまえたとジョーが戻ってきた。
するとアーニャはジョーが新聞記者だと知ってしまったことを告白する。
いつ気付いたのか聞くと路上で寝ていたのを助けたときからと嘘をつく。
自分は王女だと知っていたので親切にしていたとジョーは言った。
ガッカリするアン王女。
このことを記事にするというジョーに勝手にするよう伝えるアン王女。
写真がないのが残念というアン王女に、実はアーヴィングが持っていたライターにはカメラが仕込んだあったこと伝えた。
愕然とするアン王女だったが毅然として自分の勝手な振る舞いによるものだから自業自得と諦める。
最後に独占インタビューに答えるというアン王女にジョーはいろいろと記者としての質問をし、最後に祈りの壁では何をお祈りしたのか聞く。
大きいのと小さいのをしたというアン王女にジョーは、もっと詳しく教えて欲しいとお願いする。
大きいお祈りは世界の平和と国民の幸せをお祈りした。
小さいお祈りは大切な友人が映画の世界に戻れるようにお祈りしたのだった。
そして、アン王女は部屋を出て行った。
彼女を見送ったジョーは早速、記事をタイプライターで打ち始めた・・・。
翌朝、アーヴィングがやってきてジョーの記事を読んでいた。
起きてきたジョーに写真を見せた。
昨日のことを思い出しながら絶賛するジョーだった。
だがジョーは電話で編集長にアン王女の独占インタビューが失敗したことを告げた。
信じられないアーヴィングはジョーを責める。
昨日、部屋に戻ってからアン王女に自分が新聞記者であることがバレてしまったと伝えた。
そして写真はアーヴィングの自由にしていいと言った。
だがアーヴィングはジョーの自由にしろと言って写真を置いて帰ってしまう。
アン王女の臨時記者会見があるというので大使館にやって来るジョー。
そこには、まぎれもなく昨日一緒に楽しい時間を過ごしたアーニャがいた。
訪問された国の中でどこが一番お気に召されたかという質問に選ぶことは困難と答えるはずはローマですとはっきり答える。
1日静養していたはずなので何故という記者たちに夢の中でジェラートを食べた話をし笑いを誘った。
そして、記者会見が終わると記者たちとお近づきになるといい記者たちひとりひとりに挨拶をするアン王女。
ジョーの番になるとジョーはアン王女にアーヴィングの撮った写真が入った封筒を記念にと手渡す。
中を見てちょっと驚くがすぐに笑顔になり一生忘れることはないと言った。
そして、アン王女は会場をあとにした。
しばらく玉座を見ていたジョーも会場を去っていった。
完
【感想】
この『ローマの休日』は映画の時から好きです
それが舞台化されたわけですが2年前の初演も観ました
で、今回の再演も観たわけですが、この物語は何回観ても良いです
素晴らしいです
そしてBGMも良いんですよね~
聞いてて心が安らぐというか気持ちが楽になりました
吉田栄作さんと小倉久寛さんのコンビは前回も一緒でしたが、さすが飲み友達、サーフィン仲間だけあって小倉さんと三宅座長のコンビとは、また違った息の合い方で良かったと思います
そして今回のアン王女はWキャストだったので両方観ました
AKB48の秋元才加さんと文学座の荘田由紀さん
どちらが良かったとかは愚問なので聞かないで下さい
それぞれの良さが出ていたと思います
僕にとっては、お二方とも舞台の上では、まさしくアン王女でした
この舞台での座席は23日の時は上手(客席から舞台をみて右側)のD列の端っこ
今日はセンターブロックのD列でした
23日の席は普段なら絶対選びたくないところですが、この舞台の場合は
1幕でキャストが登場するのが客席の中間の右側にある扉なんです
すると、当然キャストがそこから舞台まで歩いてくるので、すぐ横と目の前を通るわけですよ
そして目の前で演技する場面もあるんです
これは、初演の時に観て知ってました
23日は栄作さん、小倉さん、そして秋元才加さんが目の前で演技したんです
狙い通りでした
今日で終わってしまいましたが
また、いつか再演してもらいたいと思います
終わり