3.11の記憶 | 【声の調律師】が教える”音大卒じゃなくてもコンクール上位になれる『発声』の秘密”

【声の調律師】が教える”音大卒じゃなくてもコンクール上位になれる『発声』の秘密”

元・『高音の出ないこもり声』がたった2年ちょっとで数々のコンクール受賞を果たし、ペルー大統領夫人の御前で演奏させて頂けるまでになった【世界で通用する芯のある豊かな声】の作り方をご紹介

昨日は、皆さんそれぞれが

被災地に祈りを捧げた日だと思います。

あの日何をしていたのか?

そんな話を仲間内ですることも

あの日を忘れないためには

必要なことだと思います。






皆さんはあの日、どうしてました?

私、あの日はまだ某商社でお勤め

してたんですよね。

ビルの15階にいました。

私の仕事は、全国の支社店の

ある業務の統括でした。

そのため、しょっちゅう北は北海道

南は九州までの各支社店と電話

してたんです。

あの日は、東北支店の営業担当から

電話があり、仕事の話を少しして

電話を切って業務に戻った。

電話を切って少し経った頃

椅子が大きく揺らされた。

「あれ?地震かな?」って思った

その瞬間、フロアが大きく揺れた。

キャスター付きの袖机は、

ストッパーをしてない人のものが

揺れて動きはじめ、

キャスター付きの椅子も激しく動く。

重いコピー機が揺れ、

パーテーションが倒れる。

そんな最中、揺られながら

パソコン打ってる人がいて

これも印象的。







もはや遊園地の乗り物ほどに

フロアが動き、歩ける状態にない

15階のオフィス。

しばらく余震で吐き気もする。







おさまったか?と思った頃、

私の内線が鳴る。

とにかく電話に出ると、

仙台の東北支店からの内線であった。

「東北で地震か発生しました!!」

「とにかくリダイアル押したら

いつきさんだったんです!」

と、先ほどまで話していた男性社員。

すぐに総務部に転送しました。

しかしまた、同じ彼から電話。

恐らく、一通りの連絡が済んだので

本社とつながっておきたかったよう。







「大丈夫ですか?!東北支店は?!」

と呼び掛けるが、

彼の後ろでは「キャーーー!!」っと

女性の悲鳴が聞こえる。

「うわっ!!また強い余震が!!」

慌てる様子がスピーカーフォンで

流れてきた。

「東北支店、避難します!」

どうやら避難勧告が出たらしい。

「総務にまわしてください!」

この声を最後に、しばらくこの

男性とは連絡が途絶えた。

(後日、連絡とれました)









あの日からしばらく経って、

例の東北支店の営業マンから

被災地の荒れた写真が私に

送られてきた。

それは酷い状況であった。

テレビの報道じゃなくて、

知り合いがその場にいる。

その状況を目の当たりにしている。

大変に身近に感じました。








それから2ヶ月後の5月、

私は、出身校の協力を得て

義援金チャリティーコンサートを

すぐに開催した。

地元のPTAがボランティアで運営など

してくれたのだ。

言われたことは、

「みんな東北のために何かしたいと

思っていても、何をしていいのか

分からないんです。こういう企画を

してくれたので、手伝いができて

東北のために動けたことに感謝します。」

ということ。







私は、自分が歌い手として何が

出来るのか考えたら、歌うことしか

出来ないし、チャリティーコンサート

という形で義援金を募るしかないと

単純に考えただけだったので

そう言われて驚いた。

こちらこそ、とんだワガママを

陣頭指揮してくれた知り合いと

校長先生や学校関係者に感謝です。

皆さんのご協力なくしては

あのコンサートは出来なかったから。








震災のことを思い返せばまだまだ

たくさんのことが出て来ますが、

日本という国の一大事です。

忘れることなく、支援すること、

小さなことでも出来ることを

みんなが積み重ねていくこと、

そして祈ること。

これからも続けていきたいと思います。