今回このブログを始めようと思ったきっかけは、ダイアンというホームレスの女性患者との出会いでした。
ダイアンは50代前半で、受付で提出してもらった質問表によると、躁鬱病を患っているということでした。躁鬱病患者は、授業の時にビデオで見た事があるのですが、”躁”と”鬱”の時の違いには本当にびっくりさせられ、ダイアンをまかせると言われたときには、正直なところ不謹慎ながら興味津々でした。
ダイアンの部屋へ行くと、彼女はベッドに腰をかけたまま上半身のみを思いっきり反らせたまま眠っていました。起こして声をかけてみると、ぼーっとはしていましたが、反応はありました。カウンセリング室まで付いて来て欲しいと伝えると、鈍い動きながらも一生懸命靴を履こうとしています。結局上手く履けなかったため、そのまま諦めると靴下のまま部屋を出てきました。いくつか質問をしないといけないのですが、彼女のインタビューはとても大変でした。まず、呂律が回っていないし、ひとつひとつの質問の答えを書き留めているほんのわずかの間に、眠ってしまうのです。どうやらヘロインの治療に使っているMethadoneの作用のようです。突然、彼女が体を震わせ始めました。寒いのかと聞くと、足がとても寒いというので、そのまま待つように伝えると、私が彼女の部屋から靴とジャケットを持ってきました。靴は、子供に履かせるような感じで、私が彼女の足をもって履かせてあげました。彼女は恥ずかしそうに何度もthank youと言ってくれました。
次の日の朝、シャワー室でダイアンと顔を合わせました。挨拶をして、気分を聞いてみると、昨日よりはずっといいと言いました。確かに、表情も明るくなって笑顔も見せてくれました。じゃあ後で、とその場を離れようとすると、ダイアンがいきなり、"I think...you are beautiful..."と、とても柔らかい素敵な笑顔を見せながら言ってくれたのです。その時の気持ちは、何と言うか、胸の奥の方が温かくなって溶けてしまいそうな感じでした。何でかというと、それは外見が美しいという意味ではなく、私の内面について言ってくれた言葉だと思うからです。ずっとホームレスで、今までもたくさんの暴力を受け、人間としてまともに相手にされないできた彼女に対して、直接靴を履かせてもらったという行為がとてもダイアンにとって特別だったのだと思います。
ダイアンはまだ躁鬱病と薬物中毒による治療で、精神的にも荒れていたり、無口になったりとまだまだ不安定ですが、あの時見せてくれた彼女の素敵な笑顔は、きっと本物なんだろうと信じています。
ダイアンは50代前半で、受付で提出してもらった質問表によると、躁鬱病を患っているということでした。躁鬱病患者は、授業の時にビデオで見た事があるのですが、”躁”と”鬱”の時の違いには本当にびっくりさせられ、ダイアンをまかせると言われたときには、正直なところ不謹慎ながら興味津々でした。
ダイアンの部屋へ行くと、彼女はベッドに腰をかけたまま上半身のみを思いっきり反らせたまま眠っていました。起こして声をかけてみると、ぼーっとはしていましたが、反応はありました。カウンセリング室まで付いて来て欲しいと伝えると、鈍い動きながらも一生懸命靴を履こうとしています。結局上手く履けなかったため、そのまま諦めると靴下のまま部屋を出てきました。いくつか質問をしないといけないのですが、彼女のインタビューはとても大変でした。まず、呂律が回っていないし、ひとつひとつの質問の答えを書き留めているほんのわずかの間に、眠ってしまうのです。どうやらヘロインの治療に使っているMethadoneの作用のようです。突然、彼女が体を震わせ始めました。寒いのかと聞くと、足がとても寒いというので、そのまま待つように伝えると、私が彼女の部屋から靴とジャケットを持ってきました。靴は、子供に履かせるような感じで、私が彼女の足をもって履かせてあげました。彼女は恥ずかしそうに何度もthank youと言ってくれました。
次の日の朝、シャワー室でダイアンと顔を合わせました。挨拶をして、気分を聞いてみると、昨日よりはずっといいと言いました。確かに、表情も明るくなって笑顔も見せてくれました。じゃあ後で、とその場を離れようとすると、ダイアンがいきなり、"I think...you are beautiful..."と、とても柔らかい素敵な笑顔を見せながら言ってくれたのです。その時の気持ちは、何と言うか、胸の奥の方が温かくなって溶けてしまいそうな感じでした。何でかというと、それは外見が美しいという意味ではなく、私の内面について言ってくれた言葉だと思うからです。ずっとホームレスで、今までもたくさんの暴力を受け、人間としてまともに相手にされないできた彼女に対して、直接靴を履かせてもらったという行為がとてもダイアンにとって特別だったのだと思います。
ダイアンはまだ躁鬱病と薬物中毒による治療で、精神的にも荒れていたり、無口になったりとまだまだ不安定ですが、あの時見せてくれた彼女の素敵な笑顔は、きっと本物なんだろうと信じています。