31。 | 歌手・尺八奏者・ピアニスト 松村湧太Official Blog

歌手・尺八奏者・ピアニスト 松村湧太Official Blog

ある時は歌手、ある時は尺八奏者、ある時はピアニスト。西洋音楽と日本音楽それぞれの技術の長所をお互いに組み合わせ、今までにない様々なサウンド作り、演奏活動を展開する松村湧太のオフィシャルブログです。


本日、31歳になりました。お祝いのメッセージを下さった皆様、本当にありがとうございます。
  
 
例年、別に祝うでもなく通常通り仕事をして過ごしておりますが、一応、一つの区切りではあるので、今年も、着地点は特にありませんが、ひと筆書きにてざっくりと、最近の自分の頭の中にある事を書いてみたいと思います。
 
 
常々、「年齢なんてただの数字じゃ!」と思っておりましたが、それでも20代終わり頃から30歳の1年間と、一気に人生が動き始めた様に思います。
 
 
改めて自分のややこしい音楽遍歴を振り返りますと、小2からピアノ、小6から尺八、高1から声楽、大学からボイストレーニング、と色々な音楽に次々手を出してきて、そのどれにもどっぷりハマってしまいましたもので、これまでの人生、音楽以外の事を何もやらず生きてきました。
  
 
そんな事をしておりますと、周りの方から幾度となく「お家は音楽関係なの?」と聞かれたものですが、音楽芸能関係の人間はうちの家系には一切おらず、『音楽で仕事をしていく』にはどんなルートがあるのか、『演奏家として出役で売れる』以外の方法を何も知らなかったもので、あの手この手で頑張ってきましたが、
 
 
年を重ね、少しずつ物事がまともに判断出来る様になり、自分という人間の特徴や、社会で生きていく上で必要な事や現実が見えてくると、自分にはいわゆる『タレント性』やら『セルフプロデュース力』などといった、出役に必要な能力が、ほぼほぼ搭載されていない事に20代が終わる頃にようやく気づき、
 
 
その途端『あれ?そもそも今までやってきた事って、本当に自分がやりたい事なんだっけ?』とハっと我に返り、自分を見つめ直しました。途端に色々脳内に蘇ってきたのが
 
 
勿論『音楽』も好きだったけど、それよりも子供の頃から今までもずっと『ずっと聞いていたい、浴び続けていたい、素晴らしい音色、声』といった『音』単体に興味があって、病的なまでに、それをずっと追い求めてきたこと
 
 
音楽高校のピアノ科の学生だった時代、実技試験最下位だった後輩をレッスンし、学年1位にしたこと
 
 
在籍していたミュージカルサークルでも、自分で出演したのは1回だけで、後は歌唱指導を何度も頼まれていて、自分自身その方が出演する事よりも楽しかったこと
 
 
などなどを思い出し、自分の中でバチーンと何かが繋がりまして、『出来ること』『やりたいこと』『求められていること』の掛け合わさる部分である『ヴォーカルコーチ』へと転向しました。
 
 
大学に入ってから、自分自身ずっとヴォイストレーニングは積んできましたが、他人にボイトレレッスンをするのはまた全く別の技能なので、ヴォイトレのコーチングもしっかり学ばせて頂き、
 
 
レッスンを開始した途端、大変有難い事に、口コミのみでどんどん、趣味で歌っておられるアマチュアの方から、武道館出演アーティスト、劇団四季団員、東宝などの大手ミュージカル主演俳優の方まで、嘘みたいな方が多数通って下さる様になり、
 
 
そんな僕の元に通って下さっている生徒さん達から届く喜びの声、ご報告が、今は一番の喜びです。
 
 
ヴォーカルコーチングの仕事は、やればやる程本当に難しく、発声の特徴も、経験も、聞いてきた音楽のバックグラウンドも、目標も、ものごとの考え方も、何もかもが一人一人全く違うわけで、上手くいく事もあれば、思うように結果を出せず悔しい想いをする事もあります。
 
 
どこまでいってもキリがない難しい仕事ですが、やはりとても性に合いまして、お陰様で非常に楽しい毎日を過ごさせて頂いております。
 
 
加えて、その様に考えがシフトし、軸足をコーチング業に移してから、歌う事や演奏する事も、出役でやっていこうとしていた若い頃よりも、ずっと楽しくなりましたし、たまに公演で表舞台に立たせて頂く時の演奏の評判も、以前より物凄く良くなりました。不思議なものですね。
 
 
なので、30歳になる頃辺りは、「コーチングをメインにして、出役は完全に引退しまーす!」とか言ってわりには、なんだかんだ結構、ステージに立たせて頂いております。
 
 
また、人生で一度もどこにも勤めたことがなかった社会不適合者が、30歳にして突然、学校の先生になってしまいました。プライベートレッスンとまた違う、多人数相手で授業を行う事の難しさを感じつつも、こちらもトライアンドエラーを繰り返しながら、なんとか頑張っております。
 
 
さて、誕生日を迎えますと大体、抱負だとか、やりたい事なんかを周りの方々から聞かれがちですが・・・特に何もありません。。。実に面白くない男ですね。笑
 
 
思い返せば昔は、グラミーを取る!みたいに息巻いていた頃もありました。今と真逆ですね。
 
 
が、本当に今は『やりたい事』なんて何もないし、実現したい世界とか、自分の仕事を通して、人をこんな風に幸せにしたいみたいな、崇高な目標も何もありません。
 
 
自分さえ楽しければ、それでいいです。
#カスやないか
#でもまずは自分が幸せじゃなきゃ人を幸せになんて出来ないと思う
#手垢のつきまくった名言でドヤる
 
 
でも、『好きな事』はありまして、それが今は、コーチングと、演奏です。
 
 
『夢に向かって』とか『努力』といった言葉とは真反対、の様な人間ですが、最近オリラジの藤森さんや、オードリーの春日さんのインタビューを読んだ際、実は彼らも僕と全く同じような考え方で活動されていて、相方や周りから「これやって!」と言われた事をやってるだけなんだそうで。
 
 
同じような性質、考え方の方でも、こうして大活躍されてる方もいらっしゃるんだなと、かなり嬉しくなっちゃいました。
 
 
いわゆる0→1は非常に苦手、クリエイティブ能力は皆無なため、自分で何か面白い事を仕掛けるなんて出来ませんが『こんな事企画したから手伝ってよ!』と求められた時に、最高のパフォーマンスで返せる様に頑張る事は大好きです。
 
 
そんなわけで基本的には、面白そうで、なおかつ僕があんまり頑張らなくて良いお仕事を、ピヨピヨと口を開けて待機してるだけの人です。
#頑張れ
 
 
何か、あいつ使ってこんな面白そうな事が出来そう!という事がありましたら、お声がけ下さい。お仕事下さい。ぴよぴよ。
 
 
そして勿論、ボイストレーニングがお仕事ですので、声に関して何かお悩みがある方も是非、お気軽にご相談下さい。ホントお気軽に。
 
 
『やりたい事はないけど、コーチングと演奏は好き』と言いましたが、それより何より、人が好きです。
 
 
「レッスンで結果を出す」事なんて、ボイストレーナーとして最低限、当たり前。
 
 
確実に最大限の結果を出す上で、生徒さんの悩みに、人生に、いち人間として誰よりも真摯に温かく寄り添い続けるボイストレーナーである事を誓います。それが31歳の1年の目標ですね、うん。
 
 
31歳の松村湧太も、どうぞ宜しくお願い致します。