だいすけの"折れない"ブログ -50ページ目

だいすけの"折れない"ブログ

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先日、担当するクライアント様がお亡くなりになられたこと(参照)について書かせていただきましたが、これに関連して、今回は経営者と遺言について書かせていただきます。



ヒトとカネに決して恵まれているわけではない中小企業では、

後継者の育成が思うように進まず、なり手すらいないといった状況にある会社も少なくありません。

そうなると、現場はどうしても現経営者の知識と経験に頼らざるを得なくなってしまいます。

経営者にとって、会社はかわいい子供のようなもので、困っていたらついつい手を差し伸べたくなるのが心情です。

しかし、経営者も人間ですから、時間の経過と共に年齢を重ねていきます。

そして、気付いたときには、経営者は60代半ば迎え、世代交代もできていないというような状況に陥るということは決して対岸の火事ではないのです

このような状況で、会社の旗振りをできる人間が育たないうちに、経営者が急逝してしまうと、一体どうなるでしょう?



これまで会社が進むべき道を示してきた経営者はもういません。

会社としての判断基準を失ったことで、会社と社員は路頭に迷ってしまいます。

具体的な判断を求められるような場面として、営業先や金融機関との交渉や人事評価、設備導入の判断などがあります。

営業、財務、人事などの各分野ごとに担当者がいる大企業と違って、中小企業ではこれらのことを経営者自身で行っていることが多く、その行程は基本的に経営者の頭の中にあります。

「こんなとき、先代ならどうするだろう?」

「先代はどうしたいと考えていたんだろう?」


社員は、あれこれと考えをめぐらせることでしょう。

遺された者にとって、こうした生前の故人の思考は何にも代えがたい財産なのです。



経営者の方は、会社を残すことが自分の使命とよくおっしゃられます。

しかし、会社を残すということは、会社を黒字体質にして、借入をゼロにするだけではありません。

ご自身がいなくなった後も、10年、20年と会社が存続できるように準備しておくことも、会社を残すためには必要なことなのです。

「自分が亡くなった後のことは、みんなで決めて」では片手落ちです。

まずは、経営者の思考が明確な形で残るように準備しましょう。



遺されるのは家族だけではありません。

会社に携わる社員や得意先のことを思いやるためにも、経営者には必ず遺言が必要だと考えるのです。


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