災害って何だろう。 | music-geek

災害って何だろう。

日本という国は数年に一度くらいのペースでM7クラスの地震が起きるところです。震源が陸地に近いと結構な被害が出ることがあります。私自身も阪神大震災を東灘区で経験して、瓦礫の中での生活を余儀なくされたこともあります。東日本大震災の時は部屋の本棚が全部倒れて破壊されましたが、神戸に比べたら被災というほどではありませんでした。そうした経験を通過して
「災害とは何だろう」
とあれこれ考えていましたが、結論としては
「自然現象などにより自分の生活環境が破壊されて不自由な状況を一定期間甘受せねばならないこと」
という理解に達しました。被害がなければ単なる自然現象で終わりです。
神戸の時は、当日勤務していた銀行の支店のビルが5Fあたりで潰れていて、支店の立て直しというか経済の血液であるお金の流れを復旧させることに尽力していましたが、その時に自分の中にあったのは、
「最悪の状況は過ぎたので、ここからどう立て直すか」
ということだけでした。それからかなり経って東日本大震災と福島原発事故、特に原発事故に対してどう対処するかがわからなく不安であった時に、ひょんなことから江戸時代の僧侶、良寛のエピソードを見つけました。曰く
「災害に遭う時分には災害に遭うが良く候。死ぬ時分には死ぬが良く候。」、と。
つまり「現実を現実として認識、甘受し、その中で最善を尽くせ」ということである、と。この言葉を知って随分気が楽になったものでした。滅多に経験できない非日常なのだからその中で楽しんでしまえば良いのだ、と。また、神戸での自分の考え方が案外それに近いことも発見でした。後にコロナ禍で家族が罹患して禁足令が出た時も、時間と手間のかかる料理を作って楽しんで生活したりしました。今ある現実の中で一所懸命に最善を尽くすというのは禅宗仏教の教えのようでもあり、イスラムの「神のご加護を」にも少し相通じるように感じています。だから、もしまた神戸のような経験をしても死ななければこの調子でやれるのではないかと思っています。もう神戸みたいなのは経験したくはありませんがね。