動詞と助動詞の境界線 | music-geek

動詞と助動詞の境界線

いい年をして英文法の学び直しをしています。旧態依然とした日本語で書かれた何十年も改定されない参考書よりも、英文で書かれた参考書の方がよっぽど明快で分かりやすいですし、原語で読む事で、長年改定されていない日本語の参考書にある多くの誤謬が英文法を無駄に難しいものにしていることも理解できます。何十年も改定されていないマニュアルを読んで勉強するなど効率的であるはずがありません。その中でも一番罪深いと思われるのが、言語の違いによる述語構造の違いを明確に説明できていないことです。英語で書かれた英文法の翻訳で手一杯になってて、日本語との比較がされていないんです。日本のお役所システムとよく似ています。

 

英語を含むインド=ヨーロッパ語族では、述語になるものは必ず「動詞」です(英文法の参考書は「述語」という表現は使われていません)。他方、日本語では術後になるものは「用言」と定義されていて、そこには動詞、形容詞、形容動詞、そして名詞+助動詞の4つがあります。つまり、日本語では動詞を用いないで文章が完結できるわけです。そして動詞を含まない文章を英文にする時にBe動詞が必要になる、ということなのです。つまり、日本人にとってBe動詞とは一般動詞とは違う「特殊動詞」なのです。そして英文法で一般動詞と呼ばれているものは国文法における「動詞」です。さらに厄介なことに、Be動詞と定義されていますが、状態や物を表す文でのBe動詞の役割は国文法では「助動詞」なのです。断定の助動詞である「です・だ」に当たるわけです。日本語で動詞としてBe動詞がワークするのは、存在を表す文の「ある」だけです。つまり、日本語の文で「です・だ」で完結する文章は英語ではBe動詞の文であるということができるはずです。

では一般動詞の文ではどうなのか?というと、実は日本語には連用修飾で動詞にしか使われないものがあるんです。それは「ます」です。つまり、日本語で文末を「ます」およびその活用形で終われるものは国文法的に術後の品詞は動詞、すなわち英語でいう一般動詞の文になるはずなのです。ここに気がつくと会話や作文の時の迷いがほぼ解消します。文の表現で「ですます調」みたいな表現をされるのでついついスルーしてしまいますが、「です」と「ます」は全く違うものであるということに気が付かないといけません。蛇足ながら、一般動詞の文で疑問文を作るために使う"Do"は英文法の品詞的には「助動詞」です。これもまた英文法では説明がありません。

 

つまり、英語と日本語という語族の違う言語の学習において、動詞と助動詞の境界線が曖昧であるのにそこに対する言及がなされていないことが、英語学習の大きな壁であるというように見えるのです。ここが整理できると主述の関係がクリアになるので、あとは修飾語をどう並べるのか、という話になります。英語の文型のパターンは5つしかないので、日本語に比べると非常に簡単に文が作れる、ということになるはずです。