楽器は持つものではなく「支える」もの
長年トランペットを吹いていますが、独学なので、なかなか納得するところまで到達できません。というかいつになっても「こうした方が良いのではないか?」みたいな疑念が抜けません。で、あれこれ考えているうちに一つの気づきがありました。それは「楽器って『持つものではない』のではないか?」ということでした。
大半の楽器は両手が自由になっています。ヴァイオリンやギターなどの弦楽器もそうですし、木管楽器も運指があるから両手は楽器を支えるだけで指は自由になっています。トランペットだけが(トロンボーンも?)、楽器の構造的に楽器を左手で握り込むことが簡単にできる構造になっているのです。でも左手でガッチリ握ってしまうとトリガーの扱いがスマートにできなくなるはずです。トランペットもがっちりホールドするのではなく、他の楽器のように軽く支えるだけで良いのではないのか?
と思えるようになってきました。
ではどこで支えるのか、というと1つはマウスピースでコンタクトしている唇です。振動の主体は上唇なので、この振動を最大限に生かすためには支えるポイントは下唇側、というか顎になるはずです。これに対して楽器をホールドする左手側、つまり顎と左手の人差し指の2箇所で支えてバランスさせることで、上唇から余計な力を逃す形でホールドできるはずです。イギリスのポール.メイズのyoutubeで説明されているTLR(Top Lip Relaxed)はこれを上手く説明、デモができていますし、この発想はコステロ=スティーブンスとも共鳴しているように思えます。握り込むのではなく2箇所で支えることで、左手の薬指でのトリガーのコントロールも自在になりますし、上唇に大きな負荷がかからないので、楽器の鳴りそのものも非常に太いサウンドが確保できます。あとはエアのコントロールをコントロールすることで負荷の少ない演奏をすることが可能になります。個人的にはハイノートのバランスがまだ今一つ取り切れていませんが、力みから解放されることで演奏は非常に楽になりました。
もう少し安定して自分の中で奏法を咀嚼して言葉にできるようになったら文書化しておきたいですが、果たして生きているうちに間に合うのでしょうか?