レッスン系動画について思うこと。
これ、最近演奏家側からの発信でかなり盛り上がっていますよね。私はそういうのを10年以上前から作っているのですが、作り始めたのには理由があります。10年前くらいだと、ラッパ関係の動画は「ハイノート自慢映像」ばっかりだったんです。私はハイノートは今もそれほど得意ではないのですが、自慢映像ではなく、「どうやって吹いているか」を自分でモニターしながらプレゼンする、というスタイルの映像をいくつか作りました。自慢動画なんかつまらないし、こっちはどうやったらできるかを知りたいんだけどネットにはほとんど無いから自分で作って情報共有したら役に立つかなぁ、と考えたわけです。ちなみに近々もう一つ作るつもりです。ちなみに作る時にはエチュードなどの文献を当たったり、海外の友人(主にアメリカのトッププロ)から聴いた話と文献などに書いていることなどを考察したりしています。
今や誰でも発信できる時代なので玉石混交というか石がやたらと多い状態ですが、だからこそ学び手の人が注意して選ばないといけないと思います。これはオフライン時代からあった問題で、ネットが普及して激増した、と考えています。クラークにしてもゴードンにしてもコステロにしても、本人のちょっとした言葉遣いのアヤで誤解されて拡散してしまうようなことがあったことと大差ないようにも思えます。ことトランペットについて言えば、昭和の時代の日本には「気合いと根性」とか「フィンガーフックはオクターブキー」なんて凄いのもあったわけで、それがネットでせいぜいが自分の経験だけで語るような映像みたいなのに振り替わっただけのこと、とも見えなくはありません。
勉強、スポーツ、ゲームなどなど、凡そ全ての「習い事」というものには
①原則やルールを学び、
②練習して
③上達する
というパターンがあります。自戒を込めて書きますが、ネット動画では①のところがどれだけちゃんとしているかが判然としないものが大半です(これはオフライン時代も同じでした)。トランペットの奏法について言えば、大事なポイントはそんなに沢山あるわけではないので(分厚いエチュードは案外少ない)、アクセス稼ぐためにやたらとアップしてくるものとかはスルーで良いのではないかと思います。
「本当に凄いものはネットに出てこない」
とも言えるわけで、私の映像も含め、ネット動画を盲目的に過信しなければよいのではないかな、と(私としてはこんな考え方をしてるから良かったら参考にしてね、くらいの感じで作っています)。楽器を本気で学びたかったら対面じゃないとダメだし、ネット動画は先生選びの道具くらいに見ておいたらよいのかもしれないですね。