ケニー.ドーハムは二刀流? | music-geek

ケニー.ドーハムは二刀流?



ケニー.ドーハムというトランペッターがいました。ビバップ期に頭角を現し、チャーリー.パーカーと共演し、ジャズ.メッセンジャースの初代ラッパでもありました。クリフォード.ブラウンが亡くなった後のマックス.ローチに参加したり、50〜60年代を通じてコンスタントにアルバムを出しました。日本だとやや地味な扱いですが、紛れもない巨匠です。実はKDには「サックスも上手かった」という説があるのです。トランペットのジョン.マクニールの書いた本にそんなことが書いてあり、ジョンに「どうしてそれを知っているのか?」とメールで訊いたら「ジョー.ヘンダーソンから聞いた」と返事が来ました。録音が残ってないので確認しようがないのですが、一枚だけラッパとサックスを持っているKDの写真が確認できました。彼のプレイスタイルが同時期のラッパの中でもややサックスに近いアプローチなのは、サックス上手かったからではないか、というのがマクニール氏の推測でした。日本では「静かなるケニー」が有名すぎてそのイメージが強いですが、日頃静かじゃないからそのタイトルが際立ったのではないか、と、68年のニューポートでの映像を見ると感じます。結構ヤンチャです。