Carl Saundersと私 | music-geek

Carl Saundersと私

誰それ?
って言う人多いでしょうね。カールはLAでスタジオやらビッグバンドで活躍している人で、リーダーアルバムを含めたレコーディングが認識されてきたのはほんの数年前ですから。勿論LAのラッパ関係者で知らない人はない、という人ですが。
私自身も名前は聞いたことはあれど、音は全然知らなくて「相当凄い人なんだろうなぁ」な認識だったわけです。95年に最初のリーダーアルバムを出した、というのはDownbeatで見て知っていましたが、日本に現物が入ってこない。このアルバムは結局96年か97年にNYCのミッドタウンにあるHMVあたりで入手しましたが。

そしたらやはり中身がとんでもなく凄かったわけです。こんなに楽器が巧い人がいるとは信じられないくらい。どんなに高い音でもサンドヴァルやファディスみたいなスクリームにしないんですから。
驚いてアルバムのプロデューサーにメールを書いたことがきっかけで、98年に自分がモンタレイ.ジャズフェスティバルに参加するときに彼も出ているのが分かっていたので、現地で会おう、というメールを送って最初の邂逅を果たしたのでした。我々の演奏も聴いてくれたし、夜のホテルのラウンジでのセッションで一緒に吹いたり、と、楽しい時間を過ごしました。以来、99年のアナハイム, 2002年のロングビーチで再会し、確か2003年にフランク.キャップのバンドで来日して初めて日本で彼を聴くことが出来ました。彼を知らずに聴きにきていたエリック宮城さんが驚いて、彼は東京でのカールのプレイは全部見たそうです。それくらい正確無比で完全な演奏をする人なのです。youtubeに強烈な映像がいくつかあります。たとえば
http://jp.youtube.com/watch?v=nKlhZJOWVyE
http://jp.youtube.com/watch?v=qmOmO5xBeK8
なんとかこの人をリーダーで日本で見られないかなぁ、と思っています。彼自身は「ブックしてくれたらいつでも行くよ!」って言ってくれてるんですが、コストの問題やビザのこともあるのでまだ実現できないでいます。

カールは完全主義者なので、結構キツいこともさらっと言ってのけますが、印象的だったのは「アメリカにはハイノート吹けるヤツは掃いて捨てるほどいる。だけどスウィングするヤツは本当に少ない」
っていう言葉でしたね。ちなみに私みたいなタイプは「アメリカにいないタイプだから面白い」でした。
本人は独学でただ吹くのが楽しかったから、沢山吹いたけど「練習をした」という感覚はないって言ってのけていますが、恐らくは理想的なラッパの奏法を体得している数少ない人だと思います。

日本で一緒に吹きたい人の筆頭格なのであります。