■米が右往左往なんだが、我が国の顔は立てている?


BDA北資金の凍結解除宣言で米の弱腰が批判されておりますが

早速北も墓穴を掘っています。


とにかく凍結解除となれば、その時はまた狡猾に対応しようとしていたのでしょう。

ところがスムーズにいかなかった。


目の前に人参ぶら下げれれていらぬ動きをしてきたのは北。

今回も早速焦った動きをしています。


北朝鮮が核施設停止の30日間延期を要求、米訪朝団

http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200704110024.html

(CNN)



同当局者(*北)はただ、凍結資金の解除が確認されても、今年2月の6者協議で合意していた北朝鮮・寧辺の核施設停止、封印に絡む作業は約30日間延期したいとの考えも表明。この延期には、6者協議での合意が必要となる


一方、日韓中を歴訪中の6者協議の米首席代表、ヒル国務次官補はソウルで、凍結口座問題がほぼ決着したことを受け、IAEA査察官が数日内に北朝鮮へ戻ることを要求。4月14日に迫った核施設停止、封印、査察官再受け入れなど初期段階措置の履行期限の延期は認められないとの考えを示した


そもそも、あまり問題視されないのですが

米があれだけ避けていた米朝二国間協議を

昨年のベルリン協議で受け入れた背景です。


米が二国間協議を受け入れたのは

米国内問題、議会問題・イラン問題の関係で

対北処理を進め、なにがしかの結果を出すことを迫られたということもあるでしょう。


ただし、なぜ二国間協議を避けてきたのか・・という本質が忘れ去られています。


二国間協議はある種、秘密協議となってしまい、

どんなカードが飛び出すかわからないやりとりが行われるので

基本方針に影響を受ける懸念があるのです。


秘密協議となれば、合同協議で出せないカードも切れることになります。

だからこういった交渉では二国間協議を避けるのです。

六カ国協議で露呈したもの

http://ameblo.jp/disclo/entry-10025861105.html


とにかく北の国際諜報能力をなめてはいけません。


本来米国務省は対北制裁スキムを構築した当事者であり、

対北対応変換には不本意な立場です。


北への違法資金返還は誤り―金融制裁立案の元米高官が批判

http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/070406-090106.html

(世界日報)

世界日報だろ・・って突っ込まないでいただきたいのですが

こと北情勢については普通のパイプじゃないので

他紙よりわかりやすい。というか正確。


ただし、このデービッド・アッシャー元国務省北朝鮮作業班調整官は

現在の情報から遮断されている立場です。


とにかくベルリン協議から大きく動いたのは確かです。


で注目すべき点はここから。


■対北制裁延長決定と米凍結解除宣言のドンピシャタイミング

政府、北朝鮮への制裁を半年延長

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20070410AT3S1000E10042007.html

(日経)


政府は10日の閣議で、13日に期限が切れる北朝鮮船舶の日本への入港禁止など日本独自の対北朝鮮制裁措置を、半年間延長することを決めた。北朝鮮が拉致問題で誠意ある対応を見せていないことに加え、核問題を巡る6カ国協議が進展していないため、引き続き圧力をかける必要があると判断した。

 日本独自の制裁措置は昨年10月の北朝鮮の核実験実施を受けて発動。入港禁止のほか、北朝鮮からの全品目の輸入禁止や北朝鮮国籍保有者の原則入国禁止などを盛り込んでいる。発動の理由には核実験だけでなく、ミサイル発射や拉致問題も含まれる。

 塩崎恭久官房長官は10日の閣議後の記者会見で、制裁延長について「(北朝鮮が)拉致問題でなんら誠意ある態度を示していないことや、核問題を含む北朝鮮の諸般の情勢を総合的に判断した」と指摘。麻生太郎外相も「新しい対応がないと今後とも制裁を継続する」と強調した。


これ、一歩間違えば、国民の政府不信に繋がった事態です。


つまり万景峰号入港禁止措置などが今月の13日に解除されてしまうところだったのです。

もし、六カ国合意がスムーズに履行され、北朝鮮が逆切れしなければ

(BDA凍結解除がすんなりいかないもんで、合意履行を反故にしようとしたりした)

わが国も制裁を延長することが難しかったのです。


これ少なくとも米国の対北誘導の結果だと思います。


BDAの技術的な凍結解除が即座に履行されないことなど

アメリカは計算できたはずです。


しかもアメリカのBDAの資金凍結解除宣言は

我が国の制裁延長閣議決定直後です。


これは一応かもしれませんが顔を立てています。


アメリカがベルリンでどんなカードを突きつけられたかはわかりません。


ところで世界日報の対談でデービッド・アッシャー氏はこう言っています。


――資金返還が難航しているが。


 米政府は決してしてはならない取引をしてしまい、完全に自縄自縛の状態に陥っている。そもそも米国が返還を約束した資金の一部は北朝鮮のものではなく、英国の投資家のものだ。米国の行為は、その投資家から金を盗むようなものであり、正当な根拠もなく北朝鮮に渡そうとしている。


どう解釈するんでしょ。

いろいろと複雑な背景があるようで


握手しながら蹴飛ばす人たち

http://my.shadow-city.jp/?eid=403216

(ネットゲリラさん)