今日の神奈川フィルの演奏は最高だった。会心の演奏といえるだろう。
御大シュナイトが指揮を執ったブラームスの交響曲第4番は久し振りに出会えた素晴らしい瞬間の数々だったといえる。少し古臭い演奏だったかもしれないが、70年代のシュツットゥガルト放響の響きを思わせる、重厚にしてかつ瑞々しい弦楽器には今日は正直言って感動してしまった。圧倒されるというわけではなく、ただ抑制された重厚さが絶妙に均衡を保っており、本気モードにシフトした神奈川フィルの面目躍如たる演奏となったといえる。時に、管楽器のバランス感覚に疑問も残ったが、それを抜きにしても、弦楽器の響きだけでも充分に及第点の内容だった。
前半のベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲もまた素晴らしい出来栄え。竹澤恭子の安定した音楽性は完全に格の違いを見せ付けられたといっていいだろう。これもまた今日の大いなる収穫といえる。彼女の存在感を改めて再認識するいい機会だったといえる。以上、個人的な見解である。(横浜みなとみらいホール)
【今日の出演者】
ハンス=マルティン・シュナイト/竹澤恭子(Vn)/神奈川フィルハーモニー管弦楽団
【今日の曲目】
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61
ブラームス:交響曲第4番ホ短調作品98