コンサートマスターの石田泰尚を迎えたセレナードは手に汗握る力演だった。石田の表現力の豊かさと音楽に対する真摯な姿勢を感じる、「凛」とした筋が通った音楽作りで、見事なまでにオーケストラと協調しあっていたといえる。もう少しオーケストラにパワーが加わると、もっとメリハリの効いた、聞き応えある演奏になったような気がする。石田のまさに独壇場だ。
シンフォニック・ダンスでは、金聖響ならではの本場仕込みのアメリカン・サウンドが実に楽しい。音楽の「ノリに乗る」神奈川フィルは滅多に見られないものだが、今日はもっと「乗って」ほしい気もした。やっぱりパワーが足りないのか、まだまだやれる気もする。今日みたいな曲をやった時の神奈川フィルの表情は見ていて気持ちがいいのは自分だけか…。
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途中、舞台転換の間に金聖響のトークがあった。途中からコンサートマスターの石田も加わり、さながら不仲説に対する釈明会見だ。音楽評論家T氏のサイトでの書き込みをきっかけに広まった説だが、そんな次元の低い事を「ネタ」にするとは、大評論家の名が廃る。自分もその「コンサート日記」を読んだが、まるで音楽素人のマニアの書き込みを読んでいるかのようで、T氏への尊敬の念は今はない。堕ちたものだ…。
…って、自分もここで「プロ」の仕事を批判しては同じになってしまうので、今日の思うところはここまで。〔ミューザ川崎シンフォニ-ホール〕
【今日の曲目】
バーンスタイン:《キャンディード》序曲
バーンスタイン:セレナード
バーンスタイン:《ウェスト・サイド・ストーリー》より~シンフォニック・ダンス
【今日の出演者】
金聖響/石田泰尚(vn)/神奈川フィルハーモニー管弦楽団