大変お待たせしておりますが

ガレージはまだ本格的作業を行っておりません

 

配線工事も終わりやっと200Vが来ましたが

コンプレッサーはまだ動いておりません

片付けも山ほどあり

中途半端に作業を進めることはせず環境の整備から行っています

  

今日も少し広くなりましたが

その分産廃も増えて処分に行く必要も新たに増えました

 

メールでのお問い合わせもたくさん頂いていますが

まだ個別に返信は出来ません

緊急事態の状況しかお返事は出来ませんので

しばらくお待ちください

  

10台ほどある代車もすべて埋まっております

社用車も出ております

事故や故障のトラブルなどは優先的に対応させてもらっていますが

代車はありません

  

通称レンタカー特約は電話一本で追加できるとの事なので

世間では旧車と呼ばれるランクルをお乗りの方は

ぜひ特約に入られることをおすすめします

  

通常業務に入ったら改めてご案内させていただきます

宜しくお願いいたします

 

 

11月下旬より引っ越し作業を行っています

年内に引っ越しを完了させるという契約ですので

仕事は限られた少しのことしか出来ておりません

   

新品パーツはもちろん移動させますが

取り外して保管している大事なパーツの中から厳選して限られたパーツのみ

新店舗へ持って行くのでその選別や産廃処分にも多くの時間がかかっています

  

最初にお預かり中のランクルを移動させました

正面から見て両側が駐車スペースとなっていますが

大きな四駆を置いてもそんなに窮屈間はありません

  

      

   

オリーブやユーカリも朝から陽が当たります

店内にあった柱サボテンも移動させてきました

  

      

  

今まで冷たい北西の風に体調を崩すことが多かったのですが

東向きですので冬の寒さは回避できます

  

ガレージ内は常時7台の同時作業が可能で

台風時にはあと3台入りそうです

  

各部オーバーホールが必要な車両は作業のスケジュールを

考えないと開始できませんでしたが

新店舗では動かなくなった車両が出ても

他の車を作業をするスペースが確保できるので

非常にスムーズに進むはずです

   

畑の中を進む道路ですが道路幅は広いので大型車でも入るし

ロードサービスの受け入れも

駐車場の空きを考える必要がなくなったので

いつでも大丈夫となりました   

      

このような全体図です

 

   

  

当店はランクル80から始まりランクル100へと進みつつ

76が発売されてからは77や60も増えてきました

今なお取り扱う車種は開業当時と変わりません

   

特に旧車が好きなというわけではなく

新車にそれ以上の魅力を感じないだけです

   

色々なトラブル解決、メンテナンス、しっかりと走れる足回り

踏んだ分だけ効くブレーキ、エンジンのレスポンスUPなど

自分自身が走りやすいと思う車作が主な仕事です

   

車は物理の塊ですから必ず原因なり理論があります

シンプルで的確なチューニングで走りやすく

運転するのが楽しい四駆へと変わります

   

異常を発見するにも現状データ収集が一番で

間違いない裏付けを見つけることも楽しいものです

試走をして感じ取れる能力はドライバーをしてなければ出来ません

物理との戦いも数学と理科が好きじゃないと楽しめないでしょう

すべてが今のこの仕事に向いていると感じます

   

新店舗はまだ整理も設備も出来ていないので

通常営業は1月中旬から下旬になると思われます

 

 

新車や中古車の引き渡しや

メンテナンスやチューニング後の引き渡し

そのときのお客様の喜びよりも印象に残っているけれど

  

それよりも愛車との別れ、諸事情で手放さざるを得ない時

当店なら大事にしてくれるオーナーさんに渡ると期待して

買取を依頼される方も多の事がしっかりと記憶に多く残っている

  

救急で運ばれた病院でまだリハビリ中なのに自宅に置いている

愛車が心配で買取り相談の電話がかかって来たこともあったり

また、お気に入りの愛車だったのに泣く泣く手放す際は

その人の心というか情というものが見えてくる

人間であればそんな人と一緒に暮らしたいと思ったりする

   

私は車を走らせているときが好きで

エンジンもサスペンションも自分好みの仕様でチューニングされた

マシンに乗りたい

ドライバーじゃなくても関連することが仕事なので満足できる

  

好きなことを仕事として選んで

サラリーマンから転職して見守り続けてくれたお店

お客様が愛車との別れの時と同じような気持ちに似ている

その店舗に27年間ありがとうという敬意を込めて

ブログで締めを行いました

  

ダートウエイはまだまだ動けなくなるまで続けます

正確には全開で走れないと自覚したとき考えるかも知れません

  

  

平成6年に自宅横で細々と始めた四駆ショップ

平成9年に現在の店舗に移転

   

ランクルなどの四駆専門のチューニングや修理をする仕事場でありつつ

一番落ち着く憩いの場所でもあったような場所

  

  

  

ここをベースにした27年間の思い出はたくさんあり

それを失ってしまいそうな気持ちですが

年内いっぱいの営業となります

  

すでに先月からお客様の車やパーツなどはほぼ無くなっており

2階にたくさんあるお宝のような中古部品の処分でお店にいるだけで

実質営業は終了しています

   

ここにはいろいろな方が来店されました

それがリセットされると思うと寂しい気持ちになります

   

そんな思い出もかみしめながら

残りあと数日の撤去作業に挑みます

  

今までこちらのお店に来られた方

誠にありがとうございました

 

 

ヨンマルの2Bエンジンのオーバーホール

取り外したカムシャフト

   

    

   

古いから仕方ないとしても結構ひどい

   

    

   

    

  

痛んでいるところは一カ所ではなく複数あり

キズを含めれば全部に問題あり

   

純正品はなく外国製のカムを購入してみて材質とカムプロフィールを検査

両方とも外国製のコピーものだなという結果になった

カムシャフトしては不適格

  

最適のカムを取り付けたいので国内の有名カムシャフト製作会社さんにて

設計から精密に行ってもらい製作してもらいました

  

そのカムはこちら

材質はSCM440です

  

   

  

材質が弱かったりバルブタイミングが新車時の設計と違うことなどない

材質と精度の高いカムです

  

   

  

各メーカー生産終了のカムシャフトも今の品質で復刻出来ます

条件はあるものの製作可能です

 

今回せっかくのオーバーホールなので

ピストンやピストンリング、シリンダーライナー、コンロッド、バルブ

などの交換に加えて外国製コピーカムは却下して

こだわった2Bエンジンが復活します

 

 

 

お客様からロクマルが欲しいんですという相談があり

夏頃にランクル60を入手した

下回りのサビは自然なものでほぼ無しとも言える状態

  

しかしエンジンが停止しない

あるあるのことなのでエンジンルームを確認する

多くはソレノイドの作動不良で負圧がアクチュエータに届いていないが

今回は違ってアクチュエータのダイアフラムの問題で

負圧がかかっても十分に引っ張れていない様子

  

   

    

前オーナーも悩んでいたらしくて細工の跡あり  

スロットル部に絶えずテンションをかけていたようでバネが取付されていた

  

     

  

エンジンの出力やアクセル開度に関係なく

エンジン始動=スロットル100%でなければならない

エンジン停止=0%となることは絶対的に必要

  

エンジン停止時のみを考えるとだますことは出来るけれど

空気の量が減ることになるので空燃費的にベストにならない

  

ディーゼル車は空気の量を増やしてもエンジン出力は変化しない

その証拠に空気の量ではアイドリング回転さえも全く変わらない

燃料の量に比例するように熱量が変化する

  

今回は空気のロスをなくす為、しっかりと0-100%を稼働させる必要があるので

まずはアクチュエータのストロークを確認すると通常の倍はある

  

  

  

アイドルアップ、EGRなど他のアクチュエータで確認しても

ストロークが全然足りない

マジックの位置までのストロークは驚異的でもある

  

そんな状態だったけれど色々と探して最適なものを発見して取付

    

   

    

   

先端も外れないように余っていたものから移植

  

    

  

エンジン停止の信号でソレノイドから負圧がかかり

120%以上あるアクチュエータのストロークで

毎回心配することなく確実にエンジン停止です

 

 

ランクルに社外アルミホイルを取り付けている場合

ナットをそれなりに締めた状態でもこんなにセンターが出ない

  

   

   

   

  

このままインパクトでナットを締めていくと

ランクルの重たいタイヤが楽々と持ち上がってセンターが出るはずもなく

微妙なセンターのズレとホイルのテーパー部に高負荷がかかり

痛んでいく

 

よく負荷がかかるという心配で相談があるけれど

エンジンもギア部も負荷ありきの設計なので気にしない

 

でもホイルとナットは物理的に異常な重量がかかりだんだんと傷ついていく

   

   

  

   

  

異常な削れがホイールがハブのセンターに取り付けられることを拒みかねない

そうなればハンドルがブレたりナットが緩む原因の一つとなる

    

ホイルがセンターに装着されるとナットが一番奥で締まる

ほんの少しセンターがズレると最短距離でナットが締まらない

ドライバーをしているとハンドルのブレやナットの緩みは気になるが

サラリーマン整備士はあまり気にしない

走る立場にならないと気にならないことは無視して作業されがちである

  

当社と言うより私はソケットレンチは手も持つ

それでナットを手で回してホイルに当たるとそれ以上締めない

レンチでタイヤを上げて軽く回る分だけ締める

回転方向のセンターも必要なのでタイヤを回転させる

  

違った位置でタイヤを上げたりしながらまたナットを手で締め

タイヤを回して締める

そうして手で締まらなくなるまでその作業を繰り返す

   

テーパーナットでセンターを出すには限界がある

ホイルを傷めるとそもそもセンターが精密に出なくなる

  

気が済むまで手で締めているとホイルもナットも痛まずに

ホイルのセンターが維持されることへと繋がる

  

ハブの大きさに合った専用ホイル=純正ホイルは

ナットを取り外してもホイルは内側から強く叩かないと外れない

社外ホイルにはその環境にないので取付は慎重に行うべき

  

トルクレンチで締めようがセンターがズレていると完全ではない

さらにはナットは消耗品でねじ部も痛む

ハブボルトが痛む前に交換すべきもの

  

私は手でナットの重たさで取り外すときにデータを収集する

ダイスで修正したりナットを交換するなりで改善させる

そんな課程を経て手で最後まで締めていく

たかがタイヤホイルだけれど重要なもの

  

初めてのお客様のランクルに付いていたナット

ハンドルが振るという相談もあったので注意はしていたけれど

このような問題外のナットは日本に一台とは思えない

    

  

   

  

   

  

ドレスアップも良いけれど

基本は大切にしないと車としての機能はゼロになります

   

  

よくある問い合わせで最近もあったのでまだ悩んでいる方がいると言うことでしょう

エンジン始動時では無くエンジン停止時にエラーとなる電圧を検出しているので

次のエンジン始動時にランプが点灯します

検出電圧も微妙で、みなし異常となっているのでその発生にバラツキがあります

  

「吸気絞り」で検出される

機械的場所はここの場所

  

    

  

開閉に対しての検出スイッチなどは付いておらず

そもそもハッキリとした判定はこの場所では出来ない

この装置の考え方は過去記事にもありますが

エアコンOFFでほとんど出ずにエアコンONでまれになる

 

極端なエアコンアイドルアップがエンジン停止時の微妙な電圧変化異常となっている  

アイドルアップがECUの指令でされているということは機械的調整では変化しない

  

ECUからアイドルアップの指令を止めると

普通ならコンプレッサーの負荷でアイドリングが下がるけれど

1HD-FTEのエンジンは目標エンジン回転が設定されているので

アイドルアップなどさせなくても勝手にアイドリングが保持される

  

渋滞時でも回転の落ちは無く、吸気絞り対策以外でも快適なエンジンとなる

よって当社はエアコンアイドルアップさせないことでハードパーツをむやみに交換すること無く

吸気絞り系統への対策としています

 

 

忙しいという理由で長らくブログをお休みしておりましたが

お電話やメールをいただいた際にブログを全く書いていないにもかかわらず

見てますと伝えられることが多くなりました

  

体調も問題なく日々たくさんのランクルと向き合っています

年単位でお預かりやお待ちいただく車両もあれば

毎年点検や車検などでお越しいただく方

初めての方でもどうしても直らないので相談に来店される方などで

満杯の状況には変わりは無いですが

可能な範囲で書いていきます

  

再会にあたりどうしても最初の写真は昨年から決めていました

  

    

  

ステッカーをいただきお店前のガラスに貼っています

坂巻さん、石塚さんのお店です

  

四駆に限らず車の改造をしていると

目指すところが純正復帰ではありません

もっと高いところを目指します

  

構造を理解する勉強をしないとチューニングは出来ません

その結果が修理やメンテナンスとなり今に生かされています

 

お二人ともパーツの情報や改造方法などの共有も行いお世話になりました

たくさんの思い出もあります

  

ガラスは南向きで店内はどんな植物を育てても大きく成長します

そんな道路沿いに貼っています

 

  

  

昨年の9月、この頃はバナナで店内はいっぱいでした

  

先日ランクル100のジュラコンブッシュの購入で来店されたお客様と

100のサスペンションチューニングについて話が弾む

  

ここ2~3年でランクル100はサスペンションもエンジンも

より改善された正常進化を遂げている

  

その話をと思ったけれどその前に数年前から悩んでいたという

76系サスペンションの振動でお預かり中の車両の話が先になりました

  

ハンドルの振れや車体の振れは非常に危険な問題なのですが

まずは普段の整備からしっかりと行うことが一番です

  

タイヤを取り外すとステアリングロッドが曲がっている

次にラテラルロッドはこのサスペンションでは非常に重要

ラテラルのボルトは緩んでいないけれど

もっと強くしっかりと締めないとズレることになる

  

    

  

ナックル裏からはデフオイルとグリスが混ざって漏れているけれど

破損ほどの問題が無い限り振動とは関係がほぼ無いと言える

  

それよりもラテラルロッドが重要で

社外品ならターンバックルの閉まり具合が点検項目に入り

両サイドのブッシュの固定、ブッシュの材質などは一番に考える基本の部分

   

   

 

バールで捏ねれば簡単に動いた

ブッシュから見る限り壊れていると判断できるはず

  

   

  

取り外したステアリングロッドとタイロッド

  

   

  

タイロッドのクランプが大きく損傷していた

最近の事ではないだろう

 

    

  

どこで?と考えるとココしかないというのが76系の足回り

左右ともにステアリングストッパーが当たる前に接触していたもよう

  

   

    

  

ラテラルロッドは取り外して驚いた

ブッシュが本来の標準車のものとは違うものが装着されている

   

両側に隙間があればブッシュは動くので振動が起きやすい

  

   

  

なおかつ中央のカラーが切れている

  

   

  

標準新品と比較すると中央のカラーの太さが違う

  

    

  

ラテラルロッドのボルトを入れて構造を考える

  

    

  

ボルトを入れると隙間があり取付位置が固定できるわけではない

ボルトを締め付けることで取付部のブラケットが狭まり

ブラケットの両サイドでブッシュ中央のカラーを挟み込んで固定

それ以外固定は出来ないので中央のカラーの断面サイズも重要

   

ラテラルロッドを交換する際はボルトが過去交換歴が無さそうなら

新品に交換して、ホーシング側はタップでねじ山を修正し取り付ける

  

まずは重要な基本を押さえておくことがトラブルの際には

問題点が分かりやすく見えてきます

  

  続く