NUMA(国立海中海洋機関)の特別出動班 カート・オースチンとジョン・ザバーラが活躍するシリーズ。

今回は、中国で発生した致死性の新型インフルエンザが世界中に拡散しようとするなか、アメリカで開発中だったあるワクチンの研究所が襲われる事件、このワクチンが何世紀も前にある捕鯨船で蔓延した未知の病気(現地人があっという間に治した)とがリンクし、中国の謎のコングロマリッドが中国政府転覆とウィルスのワクチン販売で巨額の利益を得ようする大疑獄事件に発生する物語。
 
事件が佳境に入るまでが長い長い、、、、潜水球や謎のUAVの登場が絶妙に隠しているけど、本を読んでいて残ページ数が減ってくると心配になってしまうのです。
 
そのため、ストーリーが急転直下で、カートやザバーラが活躍するシーンが微妙に少なく、見どころを逸している感じではありますが、海洋生物が未知のウィルスに対抗する潜在能力を持っていたことや、それを何世紀も前に原住民がその生成方法を知っていたエピソードなど、構成はよく考えられています。
 
カートとザバーラの活躍を見たい人は是非。

出版社:新潮社
ISBN :978-4102170533
価格 :1,069(税込)