昨夜は、新百合ヶ丘の昭和音楽大学テアトロ・ジーリオ・ショウワで行われた公開講座「ファビオ・ルイージ オペラアリア・マスタークラス」へ。
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ルイージさんは、現在メトロポリタン歌劇場首席指揮者及びチューリヒ歌劇場音楽総監督。受講生は、昭和音大在学生が一人に卒業生六人の計七名。
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一人一人の技術に言及するよりは、作曲家、作品に寄り添った、為になるマスタークラスでした。

どの言葉が大事なのか、人物の性格、今どういう状況下で歌うのか。ポップ、ステップ、ジャンプでの歌の性格を変えずにショートからレガートへ変える術。性格の強さを表現するために身体に力を入れ込むのではなく、言葉のアクセントやリズムの強さ。ロッシーニ、ベッリーニ、ドニゼッティでのコロラトゥーラは軽さだけでなく、怒りを表す時にも用いられている。ロッシーニ・クレッシェンドでは、小さい時から躊躇せず前へ、大きくなってからは慌てない。
等々。

指揮セミナーにて、湯浅先生から教えていただいた事を再確認するようなレッスンでした。

実際、このような聴講の立場で考えることは、先生と同じ視点で聴けるかどうか、私はいつも気を付けています。
今回も、歌詞は分からなくとも、ほぼルイージさんが指摘された観点を、歌を聴きながら私も感じていました。あとは、それをどのように変えていくのか、それを逃さないように。

ひとつ、受講生全体に感じられたことは、歌声で遠近感を作り出すのは難しいのかな?と。表情が変わることを、顔だけでなく、声そのもので伝えようとすることにこだわれたら、もっと良くなるだろうにと。

上野学園での研究科指揮専門での二年間の聴講を終えて、まだまだ勉強し足りないので、これからも積極的に、このような機会には足を運びたいと思います。