日頃お世話になる方からのご案内で、伺わせていただきました。
前半のメンデルスゾーンの無言歌集では、音の深さや春を告げるような青年の若々しさ、自らのこれからへの旅立ちを表現するかのように、様々な色彩を6曲を通じて一気に弾ききっていました。
スコットランド風ソナタでは、構成の緻密さに感心するも、終曲では激流に乗る筏の如き熱情を感じました。
ヒンデミットでは、入試でのホルンソナタを思い起こしながら過ごさせていただきました。
後半はシューベルトのピアノ・ソナタ20番。彼がシューベルトの虜であることが、第一音から伝わる温もりのある音。長いことを感じさせない、素晴らしい演奏でした。
ただホールとピアノとの相性か、ピアノと彼との相性なのか、強奏時に飽和状態がかなり早めに感じられたのが惜しかったかな。
テクニックは抜群、弱奏での表現の豊かさは心奪われるものがありました。
ベルリン在住とのこと、今後の更なる活躍を期待します♪