今夏で3回目となるチャリティーコンサート(https://m.facebook.com/orchestra8aurora?ref=bookmark)の支援先である「槌音プロジェクト」(http://tsuchioto.com/)(https://www.facebook.com/tsuchioto)、その現場となるチャリティー支援先の岩手県大槌町を訪問させていただきました。
勿論、被災地は大槌町に限りませんが、被災地のひとつとしてのレポートとしてご覧ください。
 
 
朝早く家を出て、新花巻で釜石線に乗り換え、釜石まで。そこから先はまだJR山田線が復旧しておらず、バスかタクシーでの移動になります。今回は、「槌音プロジェクト」の臺(だい)さんのお車で案内していただきました。ありがとうございました!

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釜石に到着して、まずは指揮の酒井さんからご紹介いただきました洋菓子「かめやま」さんへ。社長さんはトランペットを専門で勉強されていた方でもあり、音楽支援に大いに情熱を持ち、様々な繋がりを大事にされていました。
 
車でトンネルを幾つか抜けると大槌町に入るのですが、トンネル内は土煙がもうもうと立ちこめています。更地や盛り土、また三陸北縦貫道路整備のためのトラックが頻繁に行き交うためです。
 
町内に入ってまず目に付くのは、かつての居住区が防波・防潮のための区域となり進められている盛り土。それより内陸の居住区として整備される更地と盛り土。復興作業に努める作業員の方々の車、その駐車場、そして絶えることのないトラックの往来。とにかくまずは道路を、そして本当の復興はこれからなんだと実感せざるを得ません。

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城山公園から望むかつての町の中心部は、ようやく住宅復興への第一歩へという感じでしょうか。壊れた住居や津波で破壊された瓦礫ばかりだった頃を思えば、更地に整備され、住居を建てるために盛り土がされている状況は、これでも進んだほうなのかもしれません。

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臺さんは、移動の合間にも、津波で亡くなられたご友人やご近所の方々などのお話をしてくださいました。4年という月日があるからこそ語れることもありますでしょう、ここでは全てを書き切れないお話でした。避難のための鐘が津波に呑まれるまで叩きつづけられていたこと、役場の話、あと少し高いところへ避難していたら等々。。。

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一方、居住区が湾の近くから奥へと移動し、それに合わせてかつての商店街の皆さんも、その近くの少し広々とした場所で元気にお店を営んでいらっしゃいます。

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 鉄道の復旧には、JR山田線復活に三陸鉄道がこれから引き継いでやっていくとの記事が先日ありました。
 実は、津波で落ちた陸橋はまだそのままです。宿泊したホテルから近い浪板海岸駅から先、釜石に向かう町内の線路は、波でさらわれ、失われたままなのです。

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ホテル「はまぎく」も、現在は綺麗に通常に泊まれます(ここのロビーでは、ボランティアによる演奏も行われています)が、津波で被災しています。

このホテルから浪板海岸駅方面を望むと、津波の被害にあった高さが人目で分かります。建物が残っているか残っていないかなのです。。。 ちなみに、このホテルすぐ横の松林は生き残っています。

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復興住宅も建っていますが、何より交通の便がまだまだなのと、お年寄りなど単身入居の方が歩いて生活必需品を買いに行けるお店が有りません。逆に言えば、買い物には車が不可欠、また高台に移ることにより、自転車の活用も困難になります。沢伝いの平地に住居があれば、まだ自転車の活用もできますが。若い方の雇用も含め、コミュニティバス等復興住宅を中心に回る移動手段、または逆に移動施設も必要でしょう。そして漁業だけでなく、観光の地としても早い復興を願います。
トラックが行き交う今の状態から、コミュニティバスや自家用車、自転車、そして観光バスが行き交う町へと。
 
これから数年かけて、駅と線路の復旧、そして駅から内陸に向けて居住区の整備が進んでいくことでしょう。その中で「槌音プロジェクト」も活かされていく目処が立ったそうです。

 
この2015年夏も、三年目となりますが、「槌音プロジェクト」支援を掲げて、また震災復興支援の様々な地域の中のひとつの形として「真夏の第九」チャリティーコンサートを開催致します。
演奏メンバー(特に弦楽器)はまだまだ募集中です。
どうぞ宜しくお願いいたします。
 これまでに震災復興チャリティーコンサートとして2回の演奏会を開催いたしました。第3回の演奏会は、第1回で反響の大きかった「真夏の第九」に再び取り組みます。
人々が集う拠点としての「槌音プロジェクト」(http://tsuchioto.com/)(https://www.facebook.com/tsuchioto)を支援しております。
 
〈共催団体の紹介と支援先の紹介〉
NPO法人Mother Board「日本の道」は東日本大震災直後に建築家 丸谷博男が設立しました(2011年8月法人認可/東京都世田谷区)。ボランティア・スタッフ 竹森道夫と、練馬区の市民コーラス「コーロ・まざーぐうす」などが協力して、岩手県大槌町で“顔の見える継続的”活動を行っています。2012年秋には大槌町に「槌音ホール」の建設を提案、現地活動グループとして臺 隆明氏を中心とした『槌音ホール・プロジェクト』を立ち上げました。現在、大槌の民俗芸能と音楽を軸に、文化および人間交流の場として人々を引き寄せるホール建設を目指して活動中です。また、「槌音ホール」の運営基盤とするべく、地産池消のバイオマスエネルギーを活用する『大槌創エネプロジェクト~人と経済と豊かさが循環する持続可能な町づくり』にも取り組んでいます。このホールの建設費は、理念に賛同した多くの音楽家の皆様による、有志やチャリティーコンサートでの収益を通して集められています。