川崎での素晴らしい本番(恐らく今年の中で最高!)を終えて、これから室内楽のリハーサル。
 
月曜朝ブダペストからの帰国すぐに向かったのは学生オケの合宿。遅れることなく到着し、すぐレッスン開始。その中には「悲愴」の合奏の代棒もありました。帰りの機内で何度もスコアを読み返しながら、ブダペスト滞在中に受け取った元同僚の訃報を思い起こしていました。代棒の際にはトレーナーとしての観点を忘れてはいけないと思いながらも、実際の合奏では元同僚を追悼する気持ちを抑えることが出来ず、学生たちには申し訳なかったです。
 
昨日サントリーホール、今日MUZA川崎でのノットによるマーラー3番は、幸せを享受しているかのようで見え隠れする不安感に確信を持てないでいるマーラーの胸中、世界観を見事に表した演奏だったと思います。僕らも、ノットと共にこの時間この場所を共有していることに感謝の想いでいっぱいでした。指示の的確さ、そして(言葉でなく)語法の豊かさに、音楽が自然に流れ、長時間を要する大曲でありながら、あっと言う間に幸せなひと時が過ぎていってしまいました。
終楽章の弦楽、美しく儚さを持ち、送葬の意味合いもあり、思いを馳せました。最後のコラール、共に歩んだ仲間たちとやっと辿り着いた境地、打ち震えずにはいられません。コーラスの皆様にはホルンの爆音が聴こえていたかも知れませんが(^^;;
 
東響サントリー定期、川崎定期にご来場いただいた皆様、ありがとうございました!
東響の仲間たちの演奏も素晴らしかったです!ありがとうございました!