中日春秋
2014年7月15日
十二歳。日本で言えば、小学六年生か中学一年生。まだ子どもだけれども、大人の入り口に足を踏み入れた。そんな年頃だろう
▼<じぶんじしんの/のうより/他人ののうの方が/わかりやすい/みんな/しんじられない/それは/じぶんが/しんじられないから>。これは『ぼくは12歳』(岡真史著、筑摩書房)に収められた「じぶん」という詩だ
▼幼虫が脱皮して成虫に変わるほどの、急激な変化。大人になることへの誇りと恐れ…。「じぶん」とは何かという問いに、自分の足元が崩れるような不安を覚えながら向き合っていく季節の始まりだろう
▼世界には、そういう大切な時期に、命を消耗品のように使われている子どもたちがいる。シリアでは少年らが武装勢力によって戦場に駆り出されていると、国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」が、先ごろまとめた報告書で告発した
▼極端なイスラム原理主義を掲げる武装勢力は、無料で勉強させてやると言って少年らを勧誘しては、軍事訓練をさせ、自爆テロの方法まで教えている。十二歳ぐらいの少年兵を治療したことがある医師は、こんな証言をしたという。「その子の仕事は、捕虜たちの看守役だったと聞いた。捕虜たちにムチを振 るうのが、その少年の任務だったと」
▼<ひとり/ただくずれさるのを/まつだけ>。これも『ぼくは12歳』にある詩だ。
2014年7月15日
十二歳。日本で言えば、小学六年生か中学一年生。まだ子どもだけれども、大人の入り口に足を踏み入れた。そんな年頃だろう
▼<じぶんじしんの/のうより/他人ののうの方が/わかりやすい/みんな/しんじられない/それは/じぶんが/しんじられないから>。これは『ぼくは12歳』(岡真史著、筑摩書房)に収められた「じぶん」という詩だ
▼幼虫が脱皮して成虫に変わるほどの、急激な変化。大人になることへの誇りと恐れ…。「じぶん」とは何かという問いに、自分の足元が崩れるような不安を覚えながら向き合っていく季節の始まりだろう
▼世界には、そういう大切な時期に、命を消耗品のように使われている子どもたちがいる。シリアでは少年らが武装勢力によって戦場に駆り出されていると、国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」が、先ごろまとめた報告書で告発した
▼極端なイスラム原理主義を掲げる武装勢力は、無料で勉強させてやると言って少年らを勧誘しては、軍事訓練をさせ、自爆テロの方法まで教えている。十二歳ぐらいの少年兵を治療したことがある医師は、こんな証言をしたという。「その子の仕事は、捕虜たちの看守役だったと聞いた。捕虜たちにムチを振 るうのが、その少年の任務だったと」
▼<ひとり/ただくずれさるのを/まつだけ>。これも『ぼくは12歳』にある詩だ。