エディーの愛称で親しまれた、偉大なるギター革命児、エドワード・ヴァン・ヘイレンが天国への階段をジャンプして数日…
ヴァン・ヘイレンの陽気な楽曲には、さほど愛着はありませんでしたが、ユニオンジャック風にペインティング(テーピングも?)され、クレイマーなどの改造ギター【フランケンシュタイン】から放たれる、ブラウンサウンドと呼ばれる、エディーだと分かる唯一無二の歪みのトーン♪(徐々に歪みがまろやかになりましたが)で奏でられる、タッピングやアーミングなどの柔軟な発想の技巧やソロは好きでした
リッチー・ブラックモア、マイケル・シェンカー、ゲイリー・ムーア、ジューダス・プリースト、イングヴェイJマルムスティーン、TOTO、エイジア、ラウドネス、ヴァウワウ、アースシェイカー、ザ・スクェア、カシオペアなどを聴き込んでいて、ヴァン・ヘイレンまで手が回らなかった頃(笑)、スリラーでマイケル・ジャクソンを知って数年経ち、たまたまラジオで聴いた『ビート・イット』の、コンパクトだけどキレのあるトリッキーなソロが衝撃的だった初エディー…
友人たちがヴァン・ヘイレンのギターは凄いぞ!と、騒いでいたなぁ…と納得
ブライアン・メイとの対談や、あのアラン・ホールズワースを、表舞台に連れ戻したのもエディーの尽力だと雑誌で読んだのも懐かしいです。
ライヴ・バンドのイメージが強いヴァン・ヘイレンですが、意外とオフィシャルな映像作品が少なく、お気に入りだった、ライヴ・ウィズアウト・ア・ネット(1986年8月コネチカット州ニュー・ヘイヴン)の字幕付きDVDを引っ張り出して追悼。
ビッグネームのサミー・ヘイガーが加入した、新生ヴァン・ヘイレンの全米ツアーで、白のタンクトップにダボダボのピンクのパンツと、ハードロックらしからぬ出で立ちのエディーと、ジャクソンVを抱えて気合いが入っているサミー・ヘイガーとのツインギターで始まる『ワン・ウェイ・トゥ・ロック』
一時期流行った、ヘッドレスのスクェア・タイプのスリムなギター(あのペイント済み)のヘッドにも煙草をくわえさせて弾く『サマー・ナイツ』、『ゲット・アップ』
アレックス・ヴァン・ヘイレンの、やや軽めのトコトコ音がやっぱり個人的には苦手で、ツーバスでドコドコ言わせてる内はいいんですが、さほど面白いフレーズが出てくるわけでもなく、ドラム・ソロが長く感じてしまいます...(個人差アリ)
サミーとエディーのブルージーな掛け合いで始まる『ベスト・オブ・ボース・ワールズ』では、ステージに投げ込まれた靴を、赤やオレンジなどのスプレー缶を用意させて塗る悪ノリぶりで、会場を盛り上げます(笑)
マイケル・アンソニーのベース・ソロでは、額にピックを貼り付け、お約束のジャック・ダニエル・モデルを大音量で弾くんですが、最後の方では暴れるだけ
『パナマ』はプレイしたけど、ジャンプ、ユー・リアリー・ガット・ミー、プリティ・ウーマンをセットリストに入れなかったのは、サミー・ヘイガーの意地かこだわりか…
ステージでは、何度もジャンプしていますけどね♪
『ラヴ・ウォークス・イン』は、今のメンバーで最初に作った曲だと紹介し、サミーのギタリストとしての実力も認めているから、エディーはキーボードに専念し、サミーが紅のクレイマーで弾くソロも新鮮だったりします。
エディーが、タバコの煙で輪っかを連続で作って始まるギターソロは、パーカッシヴな両手タッピングやハミングバード・ピッキング、トレモロ奏法、ハーモニックスなどエディー奏法がたっぷり観られて、あの笑顔で欽ちゃんジャンプも炸裂☆
『叶わぬ賭け』…ミスター・ビッグの初期のライヴでやっていた、ビリー・シーンのヴァン・ヘイレンにまつわる苦い思い出のネタがあり、ポール・ギルバートがイントロを弾き始めると、エリック・マーティンが頭を抱えてNoォォォ~!!と叫ぶ…を思い出します。
サミーが歌うクラシックな曲も、デイヴと違う楽しさです
デイヴ時代には作られそうにない『ホワイ・キャント・ディス・ビー・ラブ』はジャンプに負けない名曲だと思うし、ここでもエディーはキーボードに専念♪
パンツの後ろが、汗でビッショリ濡れているエディーに対して、サミーが、本番前にトイレに行っとけよ!っとイジッたり、ステージ中を駆け回り、ジャンプしたり、サミーが他のメンバーにちょっかいを出したり、投げ込まれたバッグやブラジャーを小道具扱いしたりと、楽しいアメリカン・ハードロックのお手本の様なライヴの最後に用意された曲は…
『古い友達が書いた曲だ』と紹介し、レッドツェッペリンのロックンロール
サミーは、モントローズ時代にレッドツェッペリンと仲良くなっていたのかな?
サミーは、ディーンのバルタンヘッドのランダムスターに替え、フロント三人でコーラスラインのように蹴り上げたりと、ツインギターで新生ヴァンヘイレンでのジャムを楽しんでいるようにも思え、ギターソロは、エディーらしく自由に弾いてます
エンターテイメントを楽しみたいならデイヴィッド・リー・ロス期、歌を楽しみたいならサミー・ヘイガー気になるかな(笑)
エディーの、トリッキーなことをしているのに、笑顔を絶やさず楽しく弾く姿は、ギターヒーローというより永遠のギターキッズって感じです…
エンドクレジットでの、エディーにサミーが寄り添い(絡んで)、ハミングバード・ピッキングなどの二重奏を観ると胸が熱くなります