ロゼ:ギルバート~!、ギルバート~!どこにいるの~!?
ギル:なんニャー、そんなに大声あげなくても近くにいるニャ。
ロゼ:よかった。またココアちゃんの後を追いかけて行っちゃったのかと思った。
ギル:ニャ、ニャにを言っているのかニャ~!そんな訳ないニャー!
ロゼ:ふふ、冗談よ。怒っちゃった?
ギル:わ、悪い冗談だニャ・・・。
ロゼ:ごめんなさいね。私、怖いのよ・・・ハンターとしてやっていけるのか・・・。こんな冗談でも言っていないと、不安でたまらないの・・・。
ギル:御主人様・・・。安心するニャ!この僕がついてるニャ!
ロゼ:ギルバート・・・ありがとう。出発する前からこんなんじゃダメよね!今日からハンターとして生活するんだから、しっかりしなくちゃ、ネ!
ギル:そうニャ!御主人様が落ち込んでいるなんて、明日は地震がくるニャ!
ロゼ:なんですって~!こらー、ギルバート~!
ギル:ニャニャニャー。
ロゼ:・・・ありがとう。頼りにしてるわ。
私の名前はロゼ。この間までギルドのヒーラーとしてドンドルマで働いていました。
地元の村のハンター(私のお爺ちゃんなんだけどね)が引退する事になり
私があとを継ぐことになった。
私はこんな田舎で何もない村が嫌で飛び出したのだけど・・・。
お爺ちゃんが大怪我をしたのをギルドを通じて知って・・・帰ってきた。
私のヒーラーとしての経験上、お爺ちゃんの怪我は
ハンターとして致命的なものだった。
もう狩りには出られないだろう。
私が包帯を替えている時、神妙な顔つきでお爺ちゃんは一言こういった。
「ロゼ、おまえが継ぐのだ・・・」と。
この村に戻る前から、いつかはこうなるであろうことはわかっていた。
私の家は代々ハンターだったからだ。
あまり覚えていないけど、お母さんもハンターだったのだ。
ギルドで働く事ができたのも、お母さんの残した功績によるものだと
後でわかった。
私はすぐには返事をせず、村のはずれで懐かしい景色を見ていた。
村を飛び出してから5年。そして戻ってきて確信した。
私、本当はこの村が好きなのだと。
私はハンターになる覚悟を決めていた。その上で戻ってきた。
だから、お爺ちゃんがそう言うであろう事も予測していた。
私はその日の夜、お爺ちゃんにハンターになる事を伝えた。
お爺ちゃんは悲しそうな顔をしていた。
翌日、私は伝書鳩でギルド宛に手続きの書類を送った。
おそらく、返事が来るまで数日かかるだろう。
この間に色々と準備をしておかなければ。
だけど、狩りの経験がまったくない私ができるのだろうか?
そう考えると不安でいっぱいになった。
そんな私にお爺ちゃんは三人(獣?)のオトモアイル-を雇ってくれた。
ギルバート、ココア、ランマルの三人(獣?)
初対面の私が挨拶をすると、不思議な挨拶が返ってきた。
ギル:久しぶりだニャ。よろしくニャ。
ココ:ふーん、あニャたが例の・・・。
ラン:・・・・・。
ギル:こら!みんなちゃんと挨拶するのニャー!
ココ:はいはい、わかってるニャ。よろしくニャン。
ラン:・・・・・(おじぎ)
ロゼ:ハハハ・・・。みんな、これからよろしくね。
ギル:任せるニャ!
ロゼ:なぜか私の事知ってるみたいだけど。会ったことあるのかな~?
ココ:あなたを知らない人の方が少ニャいと思うニャン。
ラン:・・・・・(うなずく)
ギル:ミギャ~!ニャ、ニャにを言っているのかニャー!お爺さんからはニャしを聞いてるだけだニャ!
ロゼ:そう?ならいいんだけど。私、ハンターになったばかり(正確にはマダ)だから巧くできないかもしれないけど、一緒に頑張りましょう!
お爺:挨拶は終わったかね
ロゼ:お爺ちゃん!まだ動いちゃ駄目だよ!
お爺:ロゼに渡しておきたい物がある。こっちへ来なさい。
そう言うと、倉庫に向かっていった。
ロゼ:お爺ちゃん!待ってよ!
倉庫の中にはお爺ちゃんが使っていたと思われる武器や見たこともないモンスターの素材が散らかっていた。
その中から一丁のライトボウガンを取り出した。
差し出されたそれは綺麗な青とピンクの鱗で彩られた物だった。
ロゼ:このボウガンは?
お爺:これはおまえの母が使っていた物だ。
ロゼ:お母さんが・・・。
お爺:これをいつかロゼに使ってもらいたくて、欠かさず手入れをしてきた。ボウガンの使い方はわかるか?
ロゼ:ううん、使ったことない。・・・だけど・・・わかる気がする。
お爺:そうか・・・。一度、訓練所で試してみるといい。
ロゼ:うん!お爺ちゃん、ありがとう!
ギルドから書面が送られてきたのは一週間後だった。それまでの間、訓練所に通い、火薬の扱い方や弾の作り方を習ってきた。調合の技術は教官のお墨付きだ。
だけど、実戦となると・・・やはり不安だ・・・。
ロゼ:よし、行こう!ギルバート!
ギル:了解ニャ!
ロゼ:ホットドリンク飲んでっと。ギルバートはいいわね、毛皮で暖かそうで。
ギル:これがそうでもないのニャ。やっぱり、寒いものは寒いニャ。
ロゼ:そうなの?じゃあこれ飲む?
ギル:遠慮するニャ。飲むと酔っぱらうニャ。
ロゼ:へ~、初耳だわ。みんなそうなの?
ギル:そんな事ないニャ。ココアはガブガブ飲むニャ。
ロゼ:ふ~ん、不思議ね。
ギル:本当ニャ。ニャンであんなに飲めるのかニャ。
ロゼ:さてと、今日の依頼はドスギアノスよ。そう言えば村の周りでよく見かけるようになったわね。村に被害が出る前に追っ払わなきゃ。
ギル:今、山頂付近にいるようだニャ。
ロゼ:えっ、なんでわかるの?
ギル:修行のたまものニャ。
ロゼ:すごい、すご~い!
ギル:それはそうニャ。ニャンたって僕は・・・。ニャンでもニャいニャ。
ロゼ:???
ギル:さあ、いくニャ。場所がわかっている今がチャンスニャ。
ロゼ:あ~、待ってよ~
・・・雪山山頂・・・
ロゼ:ねー、ギルバートったら!待って・・・って、どうしたの?
ギル:クンクン、近くにいるニャ。
ロゼ:なんですって!
ギル:今の内に装填しておくのニャ!
ロゼ:わかったわ。・・・準備OKよ!(ドキドキドキドキ・・・)
(いけない、緊張して来ちゃった。相手はギアノスなのよ、少し大きいだけ)
(大丈夫、大丈夫、大丈夫・・・)
ギル:ニャン(ペロ)
ロゼ:きゃ~~!なに!なんなの!
ギル:そんなに堅くなってたら勝てるものも勝てなくなるニャ。心配することないニャ。御主人様は強いニャ。
さあ、来るニャ!
ロゼ:うん!ありがとう、ギルバート。来たわね!(訓練所を思い出すのよ。よく狙って)
カチッ。ドッドッドン!
ロゼ:きゃーー!!
ボスッ(反動でしりもち)
ロゼ:なに!?今の!!
ギル:そのボウガンは速射がついてるのニャ!
ロゼ:速射!?なにそれ!!おいしいの!?
ギル:特定の弾を装填するとそうなるニャ!えいニャ!
ロゼ:そんなの知らないよ~!
ギル:とにかく撃つニャ!
ロゼ:わ、わかったわよ~!
カチッ。ドッドッドン!
ロゼ:きゃーー!(またもしりもち)もうやだ~!自分が飛ばされてちゃ戦えないわよ~!
ギル:弾を変えるニャ!そのボウガンならLV1通常弾で十分だニャ!そいニャ!
ロゼ:やってみる!(リロード中)
ギル:ニャ、そっち行ったニャー!
ロゼ:エッ!?きゃーー!
カチッ、ドン!
ギャアァウゥン!
ロゼ:倒した・・・?倒したよ、ギルバート!
ギル:ふぅー、危なかったニャ。(だけど、やっぱりあの方の娘だニャ)
(あのボウガンを構えている姿は、あの方そのものだニャン)
(これからどんなハンターになっていくのか楽しみだニャー)
ロゼ:やったー!やったー!