枚数を謳い文句にはできまい | 愛は限りなく ~DIO, COME TI AMO~

愛は限りなく ~DIO, COME TI AMO~

一粒の雨にさえ心揺れることもある。いつもどんな時も心閉ざさずに…。

何年も活動しているバンドや歌手の場合、アルバムの数え方によって変わってくる場合があります。

先日執筆した『異議あり!その解答』では、ローリング・ストーンズのスタジオ盤の通算枚数がクイズに出て、疑問の残る正解が提示され、現在問い合わせ中です。

しかし、ストーンズの例は本来わかりやすい部類に入ります。

1960年代の英国盤には“無情の世界”(1969年)以外はシングル曲がアルバムにはひとつも入っておらず、アルバム同士の重複もなければ、企画盤の類も一切ない。

 

ストーンズほど活動は長くありませんが、矢沢永吉さんの通算枚数に関しては相当意見が分かれそうに見えます。

キャロルのアルバムは除くとして、いや、キャロルだって「GOOD-BYE CAROL」(1975年)も既発表の音源は入っておらず、それでいて貴重な未発表ライヴも含んだ悩ましい作品集が存在するのをお忘れなく。

しかも、一応バンド側が公認したアルバムでもありますから。

 

そして、矢沢さんのソロ作ですが、これも厄介です。

私は1975年の「I LOVE YOU, OK」から2012年の「LAST SONG」まで、全て新曲だけで占められたアルバムを合計した結果、30枚と解釈しています。

勿論、それは嘘です。

全米に向けて発売された英語盤の「YAZAWA」(1981年)も加えねばなりません。

だって、あれも全て新作でしょ?

ところで、「YAZAWA」って全米発売なのでしょうか、それとも全世界発売盤なのでしょうか?

当時の謳い文句は『世界発売』でしたが…。

 

解釈に困るのは、全米発売~こちらは明確に『全米発売』となっていた~第2弾の「It's Just Rock'n Roll」(1982年)。

完全に未発表の楽曲は“Rockin' My Heart”、“Hard To Take”、“Tryin' To Find My Way Home”、“It's Just Rock'n Roll”、“Crying For You”の5曲。

しかし、残る4曲は「P.M.9」(1982年)収録曲の英語版です。

とは言え、これらは「P.M.9」のバッキング・トラックを流用して英語の歌詞を乗せたのではなく、アレンジもヴォーカルの符割も異なります。

だから、個人的には「It's Just Rock'n Roll」もオリジナル・アルバムと見做しています。

 

では、「TEN YEARS AGO」はどうか?

このアルバムは未聴ですが、キャロル時代の曲を新しいメンバーと新しい編曲で録り直しているとのことなので、やはりオリジナル・アルバムに数えてもよいでしょう。

新録半分、昔の音源をそのまま使ったものが半分で構成されているなら、単なる企画盤と思われるでしょうが、全てジョン・マクフィーのアレンジで制作されていますから。

 

しかし、「TEN YEARS AGO」をオリジナル・アルバムと認めてしまうと、「サブウェイ特急」(1998年)と「SUBWAY EXPRESS 2」も同じように扱わねばなりませんね。

私は「ALL TIME BEST」(2013年)と「同2」(2015年)に収めれた数曲しか聴いていませんが、そこから判断して、2枚とも完全に録り直されたのは間違いありません。

とにかく「SUBWAY EXPRESS」シリーズに既発の音源を元にしたものはないはずです。

よって、あまり積極的に認めたくはありませんが、「SUBWAY EXPRESS」の2枚も勘定に入れましょう。

 

すると35枚と、大変な数字になります。

先輩のストーンズと比べても段違いの数だとわかります。

ストーンズは23枚、永ちゃんは35枚。

ただし、ローリング・ストーンズのツアーはその期間や地理的な面でも規模が違い過ぎるため、そこは単純に比べられない。

まあ、休みの少なさでは文句なしに永ちゃんに軍配が上がるのでは?

 

最後に、最も頭を悩ませられるのが「FLASH IN JAPAN」(1987年)。

そもそも本作は日本向けには作られておらず、当初は国内盤すら出ていませんでした。

ところが、1999年にどうした経緯か東芝EMIから国内盤CDが登場しました。

構成は米国人によって書き下ろされた英語詞の新曲“SOMETHING REAL” “FLASH IN JAPAN”の2作、当時最新作の「東京ナイト」(1986年)から7曲、前作「YOKOHAMA二十才(ハタチ)まえ」(1985年)から1曲。

このうち、「東京ナイト」の7曲中3曲が英語詞に変えられています。

 

しかしながら、「It's Just Rock'n Roll」の時とは違い、「東京ナイト」の英語詞3曲は同じバッキング・トラックを使用し、ヴォーカル・メロディも歌詞が英語に変わっただけの違いです。
だから、符割もほぼ同じ~ただし日本語詞の内容をそのまま英訳したのではない~で、他は米国向けに多少リミックスが施されているくらい。

だから「FLASH IN JAPAN」をオリジナル・アルバムと数えるか否かは、人それぞれの判断でしょう。
ちなみに私は数に入れません。
もし、同じバッキング・トラックを用いても、歌詞が全て英語になっていればオリジナルと見做したでしょう。
したがって、矢沢永吉さんがソロになって発表したスタジオ盤は35.5※と、何とも中途半端な数字(苦笑)
また「GOOD-BYE CAROL」も私個人は除外しています。
理由はライヴ音源が入っているからです。
これも0.5と勘定すれば、キャロルのスタジオ盤は3.5枚。
キャロルと永ちゃんのスタジオ盤全部合わせると…39枚か。
 
蛇足ながら、永ちゃんのアルバムの帯や宣伝文句に『デビュー~周年!』との表現はあっても、『~枚目のアルバム』と記さないのは、こういった扱いに困るアルバムがあるからかもしれません(笑)

 

※読みにくいので『35.5』とはせず、敢えて『35.5』と小数点を全角文字で表わしています(以下同)

 

 

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Ibaraqui, le 25 juin 2018