稲越功一氏の想い出 | 愛は限りなく ~DIO, COME TI AMO~

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一粒の雨にさえ心揺れることもある。いつもどんな時も心閉ざさずに…。

昨日5月15日は『矢沢永吉写真集』が発売された日でもありました。

正確には1979年の5月15日です。

撮影を担当されたのは故稲越(いなこし)功一さん。

撮影期間は、1977年から1978年という、矢沢永吉さんにとってまさに絶頂期に到達せんとした頃でした。

 

もっとも、単に写真集が発売されただけならば、敢えて日にちを鍵にした記事を作成しません。

この写真集が特別だったのは、写真集が買えない人のために無料の写真展が開かれた点。

1979年の時点で定価1.900円がどれほどのものだったかは、年齢層によっても異なるでしょう。

LP1枚が2.500円…と言っても、こちらは今もあんまり変わっていませんね(苦笑)

 

とにかく、展示会が写真集の発売と同日に始まりました。

 

 

5月15日(火)~5月21日(月)銀座三越百貨店

 

6月12日(火)~6月24日(日)広島三越百貨店

 

7月(?)大阪三越百貨店(北浜三越)

 

8月3日(金)~8月8日(水)名古屋オリエンタル中村(名古屋三越百貨店)

 

8月14日(火)~8月19日(日)横浜三越百貨店

 

8月21日(火)~8月26日(日)千葉ニューナラヤ

 

9月11日(火)~9月16日(日)新宿三越百貨店

 

 

なぜだかわかりませんが、当時のFC会報には北浜の日程が掲載されていません。

もしかしたら後日ハガキで展覧会の追加告知があったかもしれません(きっとそうです!)。

たとえ『Exciting Magazine』に載っていなくても、当時は新聞その他の媒体に三越百貨店は普通に広告を出しており、その際催し広場に関する案内も必ずありました。

なお、千葉県のニューナラヤとは、地元のデパート『奈良屋』を母体とし、それが三越グループ傘下に入って以降、『ニューナラヤ』に呼称が変わったはず。

大阪で言えば、地元のスーパー『サカエ』をダイエーグループが吸収したような感じでしょうか。

 

いずれも三越もしくは三越関連で開催されています。

なぜでしょうね?

以前三越劇場にてATG制作『キャロル』がリバイバル上映されたのは、関係ないと思います。

『キャロル』に限らず、元々ATG作品は同劇場で数多く上映されていました。

それに三越劇場は飽くまで北浜三越でのお話ですから…。

 

さて展覧会の内容ですが、全てが『矢沢永吉写真集』と同一の写真~つまりそれの拡大版~か否かは、わからないです。

『わからない』との文言が多くて申し訳ありません。

何しろ私は写真集を所有していないため、比べることができないのです。

ただ、恐らく本では切り取られた部分も写真展ではそのまま発表されたのではないですか?

 

他に有名な稲越功一氏による永ちゃんの写真と言えば、「KISS ME PLEASE」のフロント・カヴァー。

蝶ネクタイにダイアモンドのピンズが特徴のスリーヴです。

ファンの間では有名なレコードであり、ジャケットでしょう。

黒の背景に黒のスーツですが、髪もスーツも背景と混じることなく、輪郭が極めて明確です。

1979年のアルバム。

 

稲越氏の写真で私が大好きな作品は、薬師丸ひろ子さんのテクニクスのポスターです。

こちらも背景が黒ですが、薬師丸さんの服装は黒ではなく白。

場所はわからないけれど設定としては、書斎にて夜中にヘッドフォンで音楽に聴き惚れている一瞬をとらえた見事な1枚です。

ヘッドフォンを装着して音楽を愉しむ人の姿を写真やイラストにして、ポスター等にするのは昨今珍しくはありません。

でも、ヘッドフォンを通して音楽から静かな感動を得た表情を描いた作品は、同氏のポスター以外見た記憶がないです。

ポスターにさりげなく記された『ハートの詩が聴こえるか。テクニクス。』の文言も秀逸。

 

実は、このポスターは今も大切に所有しており、本日の記事のために何度も撮影したのですが、光が反射してどうしても上手く行きませんでした。

私の書斎は、ポスターを撮るにはかなり難しいです。

巻き癖を取るのに苦労したにも拘らず、『どうして?』との思いでいっぱいです(怒)

以前も薬師丸さんの『あなたを・もっと・知りたくて』(NTT)ポスターを撮りましたが、あれも大失敗(>_<)

『協賛はどこ? その4』に載せてあります。

本当はあれの何10倍も素敵な写真ですよ!

しかし、このNTTのポスターは稲越氏の撮影ではありません。

それと、ポスターをブログに載せる試みが再度薬師丸さんだったのも、単なる偶然です。

 

テクニクスのポスターは今はもうない、近所のレンタル・レコード店からの頂き物です。

私はどこに限らずお店の人と滅多に会話しませんが、頻繁に出入りしているうちに偶然何かのきっかけで、『あなたが一番好きな歌手は誰?』と訊かれ、『男性では〇さん、女性では◎さん』と返答。

 

 

『なるほど。だから借りないのね?』

 

『そうです』

 

『ところで、あのテクニクスのポスターもう貼り替えるから、画鋲の跡があるけれど、それでも良かったら差し上げますよ』

 

『ありがとうございます。ずっと大事にいたします』

 

 

とまあ、どこででも聞かれる会話です(1981年)。

わざわざこちらに書くようなものではなかったか…。

でも、ひとつ素晴らしい助言を頂いたのは今も憶えています。

ポスターの寸法がB1なので『飾る場所に困るかもしれない。しかしそれでも大切に保管する』旨を伝えると、『ならば天井に両面テープで固定されてはいかが?』と仰いました。

確かに!

 

なお、テクニクスのポスターが稲越氏による撮影であることは、当時から知っていましたが、もし私の勘違いだったらと思い、こちらのサイトで確認させて頂きました。

歳を取れば誰でも記憶が曖昧になってくるでしょ?

でも上記サイトにより、二重に確認できたため安心した次第です(笑)

 

 

 

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Ibaraqui, le 16 mai 2018