ポジトロン写真が教えてくれる | 取り敢えず与太話 FTMアスペルガー児のぼくがホザくんだし…

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日々感じた事や、兎に角伝えるべきセリフを文字にして発信。皆を傷つける事は極力避けながら、周囲と幅広く関わりを持って行こうと望むぼくの記録。イマジネイション有り余る限り性を出します!

癌患者になった医者のドキュメント番組をユーチューブで観た。 タイトル画面にも採用されているポジトロン断層写真(PETの略称が一般的な検査画像)が、 何よりも衝撃を受け、 暫く脳味噌を支配していた。 


白い背景に此れ又オフホワイト気味なシルエット、 その中に消化器やら骨やらが薄ら刻まれ、 脳味噌や心臓、 口と尿関係の部位は真ッ黒(これでも正常と云う)に写る。 それ以外の部分が黒いと、 癌の証。 紛れもなく、 それは癌に罹ったか否やを知らせる写真。 


両腕を上げた全身ポーズも先程みてカジュアルっぽかった。 然し、 ぼくが観たのは気を付け姿の棒立ち。 


今迄TV等、 過去に見た経験は数回位あれど、 昨朝程強烈な印象は初めてだ。 他人事じゃねーぞ 間違い無く告げられている。 恥ずかし乍ら、 癌検診は未経験。 


小中学生の頃に聞いた親族情報、 とある癌センターにて入院中の人がいるらしい。 11年前の築地にて、 本願寺付近の癌センターを見上げ思った事。 あの人は今現在どう過ごしているんだろうか、 この世にはもう在無いのかな? 今更気になり始めたよ、 ぼく…。 


ぼくが小学生3年生の頃に癌という病気を知り、 30年が経つ。 当時は外科手術が有名だったのに、 現在では内視鏡や放射線治療等、 末期患者に対しての緩和ケアーも含め、 治療法(?)も多岐に渡る。 それでも我等生き物と癌の戦争は、 終止符が打たれていない。 


ねえ、 教えてくれまいか? ポジトロン写真がダイレクトに声を投げかけてくれるなら。 一体君はどんな人生を歩んで来たのかを。 痛い目尽くしの人生もあるだろう、 栄華の途中で落とされた黒い影も然り。 


どんな顔付きだったのかより、 ある時点の健康状態でも構わない。 写真に触れるだけで声が聴こえるか、若しくは文字が文章に変わり脳に届く形でも良い。 


死んだ人でも、 それが生存時の記憶。 何よりも変え難い証。 まるで透明人間宛らと言っても、 此れが診断に最適な形態(フォルム)だから。 1つ残念なのは、生き物と違い、 声や台詞を発したり、 実際に動く様子を見られない事。 逆に時間をどれだけ過ごそうとも、 切り取ってソックリ写された瞬間の侭、 永らく停まれる事。 その姿に嘘は無い。 写っているのは真実(マコト)だから。 記憶の中でも消されて欲しくないね。 今すぐにでも甦ってよ、 ぼく達が待ち焦がれているんだ、 君にもう1度逢いたい、 2度と引き裂かんでくれ。 これ以上、 別れなんて望まない。 嫌だよ。