ぼくは、豪の様に引く事知らずの一直線野郎だった。あの兄弟も今や大人。
だから、ヒトに疎まれ、イジメを受け、一度は奈落の底無し沼へズブズブと…。
退化前の工藤新一と星馬豪が、ぼくの心で混ざり合い…、空気さえ読まず。
好奇心の侭に突き進み、ヒトの云う事其方退け。血気盛んも相俟ってた頃。
豪とぼく、そして尾崎豊氏。類似点は否定不能。考えてみれば同じだから。
其れでも、人生経験を積む度に、新一に戻る間際のコナン君と烈兄貴が、ぼくの中に表れた。1歩引いては、石橋を叩いて渡る慎重な様子。堅実面の象徴。
ぼくは、星馬コナン。尾崎の如く突ッ走る動の面と、ホームズの如く考えて行動に移す知性の面、そして、人生を重ねるに連れ、自然と身に着けていた要素、1歩引く様に心掛ける静なる面。三位一体のマリアージュが人を築き上げる。
肩に手が優しく添えられる感触を、たった今覚えた。ぼくは孤独ならぬ存在と、温かく見守る柔らかな視線。星馬コナンが魂の中で息づく。生きる為に、今日と云う日を、僅かな悔いすら遺さず駆けて行こう。最高の未来を進む、頑張る…!!!