ふとぼくは思い出した。中2の1月だか2月だかに、母からやって貰った施し。
どんな風の吹き回しだったろうか、猿の毛繕いをしてくれた。思春期の踊場。
髪を退かすだけでもα波が誘発され、頭皮に此処だ!!と標的を見つけたら、爪で優しく剥がし取る感触に、得も言われぬ心地良さ。ぼくは包まれていた。
漫画でも、ギャグ・シリアスに関わらず、気持ち良く思うコマや件に癒されたり…其のシーンを見乍ら、寝入ってしまうのも屡だった中高生時代の休日。
真の意味で癒しを求める時も有れば、グロテスクに快感を求めたりもする性。
人として仕方なく思う。寧ろ当然かな? ぼくも1人の人間だと自覚し直される時。
母の施しに、現在思えば感謝すべきで、親子愛を実感するのはこんなケース。
思春期に貴重な癒しの時をくれた御袋様、心より感謝します。ドラ息子より。