断捨離、ミニマリスト、収納といった
インテリア・ブログが気になりたまに覗いています。

でも大抵北欧、IKEA、無印、セリアにダイソーで、
どれも似たり寄ったりと思う私はかなりの少数派だと思うので、
無視してください。

たいてい白が基調だからでしょうか、
ちょっとホテルっぽい。

ああいうのはたまに異空間として身を置くから楽しいのであり、
日常となると、私の好みとは違う気がします。

かくいう私が好きなのは、混沌の中の秩序。

アトリエとかそうですね。

私がイギリスでピアノを習っていた時の先生(♂)は、
普段はパイプオルガン奏者として教会を渡り歩いていました。

彼の家はゲートハウスと呼ばれる、
昔のお屋敷の門の横に建てられた平家で、
小高い木々に囲まれているせいか、
いつ行っても暗くて湿った印象でした。

家の中に一歩入るとカオスそのもので、
とにかく楽譜の山。

縫うように歩き進むと、
突き当りにピアノとオルガンが置かれた部屋がありました。

一個人の家なのにパイプオルガンがあったんですね。

同じ部屋にアップライトのピアノもあり、
私はそこでレッスンを受けましたが、
パイプオルガンの前じゃ小っちゃい代物でした。

私にせがまれパイプオルガンを弾いてくれましたが、
あの「ビャーーー―――!!!」な音、
せわしなく動く先生の足に感動した記憶があります。

独身男性の荒れ果てた家、の様相でしたが、
音楽と宗教の2本柱が家全体に筋の通った一つの色を生み出し、
それが彼の個性となって光を放っていました。

私が憧れるのはそういう部屋です。

あともう一つ、インテリアブログを見て私が感じる違和感に最近気づいたんですが、それは「部屋の明るさ」。

照明ではなく、あくまでも自然光から受ける明るさですが、
白い家具のせいもあり、やたら部屋全体が明るい。

それが私を落ち着かせない。

私は暗い部屋が好きなんだと、最近になって気づいたのです。

イギリス人は日本人以上に日光が大好きで、
ちょっと陽が出ようものなら我先に肌を露出して焼き、
みごとなちりめん肌になっています。

でも家の中は概して暗い。

なぜなんだ、と昔留学していた時に思っていましたが、
「家具を守るため」だと知ったのはスーさんと出会ってからです。

家具好きのスーさんはとにかく家具の日焼けを気にします。

なのにトルコの日差しは強烈なので、
イギリスから運んできた家具が色あせると半狂乱でカーテンを買い揃えました。

そういう影響があるのか分かりませんが、
今の私は暗い部屋が好きです。

暗い部屋に間接照明がポツリポツリ、暖炉に火があれば最高。
いわるゆ田舎パブが私のインテリアの理想です。