6日間に渡る怒涛のドライブ旅行を終え、
旅の出発地点であるケープタウンに戻ってきた。
明朝の飛行機にてイギリスに戻る。
チェックイン早々ホテルの鏡を見てギョッ。
顔黒っ。
途中から化粧するのを止めたから
見た目のかなりのレベルダウンは自覚してたけど
(すっぴん度は年々悪化する一方。胸を張って断言できる)
一応日焼け止めは塗ってたのにさ。
なんだよROC。
SPF40ってホントかよー
つむじのところから皮がむけているらしく、
スーさんが気になって仕方ないらしい。
「フケじゃない」って英語でなんて言えばいいのだろう。
勇気を出して体重計に乗ったら2.5キロ太ってた。
想定内ってことでオッケー。
旅行中はどーこ行っても太るしさー。
この程度で収まってることにホッとしているくらいだ。
(負け惜しみじゃないよ。25じゃないよ、2テン5だよ)
多分きっと私の胃腸とアフリカの食事が合ったんだろうね。
今頃私の体内で、別れを惜しむ抱擁を交わしているんだろう。
やりたいだけやるといい。
帰国と同時にプルーンジュース2杯だ。
昨日はワイン農場に泊まったんです。
料金も格安だし、
てっきりB&Bに毛の生えたもんだと思ったら
これがすごく立派な一軒屋で
宿泊者は私たち夫婦2人なのに10畳、いやあれは16畳位のリビングに8畳の台所。
10畳のベッドルームが2つでそれぞれにシャワートイレ付。
(日本人だから畳換算が基本)
同じ1階の隣室は空で
2階も人の気配無し。
オーナーは同じ敷地内のこれまたでかい一軒家に住んでいるから
完全に私達のプライベート空間。
ええ?このでっかい家が私たちだけのもの?
なら思いっきりハメ外して
大いに騒ぎまくろうぜ!
普通はそうなるところなのだろうが、
実は私怯えまくって。
人気がないのが逆に怖いっていうんですか。
家の周りをホロホロ鳥だか得体の知れない生物が常に奇声を上げているし、
よりによって私、今推理小説読んでるし。
この歳になってスーさんにトイレに着いて来てもらった。
笑いたきゃ笑え。
翌朝早朝。
それまで9時半にはベッドにもぐって熟睡こいていた私だが
その晩だけは目が冴え、
眠ったんだか眠っていないんだか良く分からない状態で頭上の足音を聞いた。
どうやら1人ではない。
2人、
いや3人4人。
(こんな朝早くに?泥棒?)
太陽は強い光を帯びつつ上昇を続けている。
同時に外の庭先からと裏庭からも人の声がし始めた。
(なんだなんだ?)
寝室を出、庭に通じるリビングに行くと
いるわ、いるわ
人人人。
皆、熱心に芝生に水を撒いたり
ガーデンテーブルにクロスをかけたり、
ワインセラーに訪れる客を迎える準備で忙しくしていた。
(ついでに昨晩我々が使ったバーべキューコンロの掃除まで)
どうやら彼らは2階部分に住居を与えられ
住み込みで働いている小作人で(←この言葉差別用語じゃないよね)
小作人部屋は1階の私たちの寝室に続く住居裏側のアタッチメントにもある模様。
つまり軽く数えてもおおよそ15人もの人間が
私たち夫婦に与えられた部屋の隣室、および上階にいたと判明。
人気(ひとけ)がいなくて怖いと怯えた私だが
実際はそのひと気とやらに思いっきり囲まれていたわけである。
しかも10人超えるって都心並ですよ。
それを理解した私は
パジャマ姿のままで
昨晩怯えすぎてまったく手が出なかった白ワインをあおった。
まだまだ私は若輩者。
それが分かっただけでも南アフリカに来ただけはあるようだ。

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