(注:これから書く記事は、あくまでも私個人が巡り合ってしまったタクシー運転手に対する不満であり、日本のタクシー全体を批判するものではありません)
豊洲から門前仲町まで移動しなきゃならなかった時のこと。
直行のバスをタイミング悪く逃してしまい
そんなに遠くないしタクシーで行こうとなった。
停めたタクシーの運転手は初老の男性。
「門前仲町の駅までお願いします」
友人との待ち合わせ場所を告げると
「ここからの抜け方分かりますか?」
ときたもんだ。
「分かりません」
おいおい大丈夫かよ。
行き先は路地裏の隠れレストランじゃなく、駅だぞ駅。
「普段この辺走って無いもんでね」
「はあ」
「それじゃ念の為カーナビに入力しますね」
車を横付けし運転手がカーナビ操作を始めるや
スーさんフンと鼻で笑いニヤニヤ。
その顔は思いっきり「やっぱ日本のタクシーはダメだな」
普段からスーさん
日本のタクシーがカーナビを使うことを
「プロとしてどうなの」
ってバカに、
いやいや疑問に思ってて
しかもその問いと必ずセットで
「ロンドンのタクシー運転手は全ての路地を頭に叩き込んでるからカーナビなんていらない」
が続くのだ。
「回り道してぼったくるタクシーがいるから客に公正さをアピールするっていうか
ベストのルートを最短時間でお届けっていうタクシーのサービスというか
私がいた6年前は一般的で無かったから比較的新しいサービスだし。
昔は抜け道自慢の運転手とか良くいたし
運転手さんもみんながみんなカーナビ使用に賛成してるとは思えないから
そう見下さないで」
いつもなら必要以上に日本のタクシー弁護に回る私も
さすがに今回はダメだと思わざるを得なかった。
繰り返しますが目的地は駅、しかも2駅ほどの距離ですから。
「おかしいなあ、ヒットしないなあ」
運転手の独り言が聞こえカーナビの入力画面に目を移すと
「目的地:もんぜんなちょう」
ヒットするわけがない!
「あのー、『か』が抜けてます。『なちょう』になってる。『なかちょう』です」
「はは、駄目なはずだ」
このタクシーを拾ったことを後悔しつつ
変な意地が出てきて「降ります」を言うのが悔しい。
出来るのは取調官のような目で運転手の指の動きを追う事のみ。
『も』
『ん』
『せ』
『゛』
『ん』
『な』
『か』
『ち』
『ょ』
『う』
『決定』
「あー!困った!今度はいっぱいヒットしちゃった!」
だめだ、この人
全然だめだ
「とりあえず適当に1つ選んで行ってください。近くに行けば分かるでしょうから」
運転手は1番上に出ていた飲み屋を選び再びタクシーは動き出した。
拾ってから軽く5分は経っている。
その間の移動距離は約50メートル。
スーさんの小バカにした鼻息は絶好調だ。
「ロンドンのタクシー運転手は、、、」
「ちょっと黙ってて!」
タクシーはグルグル路地を回り
右に曲がり
左に折れ
客の意向に沿えたことに幾分自信を取り戻した運転手は
「お客さん、あと500キロほどで着きますから」
「は?」
「あれ?」
「それって500メートルの間違いですよね」
「はははは!こりゃ参った!」
この人ほんとにだめだ
距離の単位すらおぼつかない。
既にスーさんの鼻息は酢飯も冷ませそうなほど強風に。
そしてほどなく。
「お客さん着きました」
え?
ここって、、、、
「門前仲町の駅はどこですか?」
「ええ?」
そんなこと聞いたことも無かったような反応。
そう。
この運転手カーナビが検索した100個くらいの目的地の1つに到着しただけだったのだ。
「駅、、、、ですか?」
動き出す様子も無い。
運転手よ、
ここまでのやり取りを思い出して欲しい。
私、「駅まで」って最初行ったよね。
ナビの目的地はあくまでも「とりあえず」だったよね
近くまで行ったら分かる、って言ったのは
分かるのは私じゃなくて
あなたってことだったんだけど。
既に料金は980円になっている。
このジジイにこれ以上ビタ一文も出したくない。
「もう結構です。ここで降ります」
その時の運転手のホッとした顔ったら!!!
「ひでえなあの運転手。通行人に聞こうともしなかった」
「これがロンドンだったら、、、」
「いいから黙って!」
そこに友人からの電話
「私駅についたけど女将たち今どこ??」
「それはこっちが聞きたいよ!!」
惜しむらくはお客様カードを貰ってこなかったこと。
それだけが心残り。
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豊洲から門前仲町まで移動しなきゃならなかった時のこと。
直行のバスをタイミング悪く逃してしまい
そんなに遠くないしタクシーで行こうとなった。
停めたタクシーの運転手は初老の男性。
「門前仲町の駅までお願いします」
友人との待ち合わせ場所を告げると
「ここからの抜け方分かりますか?」
ときたもんだ。
「分かりません」
おいおい大丈夫かよ。
行き先は路地裏の隠れレストランじゃなく、駅だぞ駅。
「普段この辺走って無いもんでね」
「はあ」
「それじゃ念の為カーナビに入力しますね」
車を横付けし運転手がカーナビ操作を始めるや
スーさんフンと鼻で笑いニヤニヤ。
その顔は思いっきり「やっぱ日本のタクシーはダメだな」
普段からスーさん
日本のタクシーがカーナビを使うことを
「プロとしてどうなの」
ってバカに、
いやいや疑問に思ってて
しかもその問いと必ずセットで
「ロンドンのタクシー運転手は全ての路地を頭に叩き込んでるからカーナビなんていらない」
が続くのだ。
「回り道してぼったくるタクシーがいるから客に公正さをアピールするっていうか
ベストのルートを最短時間でお届けっていうタクシーのサービスというか
私がいた6年前は一般的で無かったから比較的新しいサービスだし。
昔は抜け道自慢の運転手とか良くいたし
運転手さんもみんながみんなカーナビ使用に賛成してるとは思えないから
そう見下さないで」
いつもなら必要以上に日本のタクシー弁護に回る私も
さすがに今回はダメだと思わざるを得なかった。
繰り返しますが目的地は駅、しかも2駅ほどの距離ですから。
「おかしいなあ、ヒットしないなあ」
運転手の独り言が聞こえカーナビの入力画面に目を移すと
「目的地:もんぜんなちょう」
ヒットするわけがない!
「あのー、『か』が抜けてます。『なちょう』になってる。『なかちょう』です」
「はは、駄目なはずだ」
このタクシーを拾ったことを後悔しつつ
変な意地が出てきて「降ります」を言うのが悔しい。
出来るのは取調官のような目で運転手の指の動きを追う事のみ。
『も』
『ん』
『せ』
『゛』
『ん』
『な』
『か』
『ち』
『ょ』
『う』
『決定』
「あー!困った!今度はいっぱいヒットしちゃった!」
だめだ、この人
全然だめだ
「とりあえず適当に1つ選んで行ってください。近くに行けば分かるでしょうから」
運転手は1番上に出ていた飲み屋を選び再びタクシーは動き出した。
拾ってから軽く5分は経っている。
その間の移動距離は約50メートル。
スーさんの小バカにした鼻息は絶好調だ。
「ロンドンのタクシー運転手は、、、」
「ちょっと黙ってて!」
タクシーはグルグル路地を回り
右に曲がり
左に折れ
客の意向に沿えたことに幾分自信を取り戻した運転手は
「お客さん、あと500キロほどで着きますから」
「は?」
「あれ?」
「それって500メートルの間違いですよね」
「はははは!こりゃ参った!」
この人ほんとにだめだ
距離の単位すらおぼつかない。
既にスーさんの鼻息は酢飯も冷ませそうなほど強風に。
そしてほどなく。
「お客さん着きました」
え?
ここって、、、、
「門前仲町の駅はどこですか?」
「ええ?」
そんなこと聞いたことも無かったような反応。
そう。
この運転手カーナビが検索した100個くらいの目的地の1つに到着しただけだったのだ。
「駅、、、、ですか?」
動き出す様子も無い。
運転手よ、
ここまでのやり取りを思い出して欲しい。
私、「駅まで」って最初行ったよね。
ナビの目的地はあくまでも「とりあえず」だったよね
近くまで行ったら分かる、って言ったのは
分かるのは私じゃなくて
あなたってことだったんだけど。
既に料金は980円になっている。
このジジイにこれ以上ビタ一文も出したくない。
「もう結構です。ここで降ります」
その時の運転手のホッとした顔ったら!!!
「ひでえなあの運転手。通行人に聞こうともしなかった」
「これがロンドンだったら、、、」
「いいから黙って!」
そこに友人からの電話
「私駅についたけど女将たち今どこ??」
「それはこっちが聞きたいよ!!」
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