この前、手紙を配達に来た郵便屋さんに、
「あー、君の家ここだったんだー。やーっと分かったよぉ」
と言われてしまった。日課の朝の散歩の時に、道に停められた郵便局の車を見かけてはいたのだが、今まで大して気にも留めず素通りしていた。

やっぱり目立ってたのね、私。

それは女将の服装がいつもヘンテコだからではなく(多分)、ましてや身長が170越えてるからでもなく、つまりはガイジンだから。

女将の住む地域は人口1000にも満たない小さな所なんだが、実に99.99パーセントが白人。そして残り0.01が東京から来た夜の蝶、そう私。白ゴマの瓶にひょんなことから混じってしまった一粒の黒ゴマ、と言った所だろうか。日本人どころかアジア人、ロンドンではそれこそ至る所で目にするインド系、アラブ系、アフリカ系、皆無です。

幸運なことにガイジンだから、という理由で差別を受けたことは今のところ無い。みなさんとても友好的で、散歩中に良く声をかけられます。特に犬連れのおじいさんにモテモテです。

ついでに言うと、我が家の隣人は日本語を少し話すし、近所の動物病院の受付おばさんに「日本語が習いたい」とせがまれたことも。猫の去勢手術の際、飼い主の同意のサインが必要なのだが「ぜひ日本語でサインして」とリクエストされ、女将のつたない漢字のサインが病院内に回覧されたこともあった。

普段は自分がガイジンだってのをすっかり忘れて、のんきに外をうろつく毎日。
たまに近所の猫達に日本語で(それもちょっとムツゴロウが入ってる)話しかけたりしているが、結構見られているってのを肝に銘じねば。

そういえば一度だけ自分がガイジンであったのを実感したことがある。
歩いて5分足らずの近所のパブに飲みに行った晩、ドアを開けた途端、それこそ100人近くの白人達に一斉に見られた女将。かなりビビリはしたが、同時に

「西部劇に出てくるお尋ね者ガンマンがバン!とバーの開き戸を開けた」

気分を味わったのも事実である。