イギリス人がガーデニング好きというのは、日本人が魚を生で食べるってのと同じ位、広く知られている事柄である。イギリス人の庭に対する熱意と奥の深い知識と比べると、元都会のプランター族(毎日カラスとの戦い)の女将とは庭道にかなりの開きがあるのは否めない。それでは、彼らの庭を飾る花の苗はどこで入手されているのであろう。

1. Gardening Centre / Nursery
  
園芸店。日本で言うところのホームセンターみたいなものか。ガーデニングに関するもの全てがここで揃うといっていい。色とりどりの花の苗を一つにまとめた「ハンギングバスケットセット」など消費者のニーズに上手くマッチしている。家を取り囲む垣根の苗といったものもこちらで。

2. マーケット

週末ともなると、主要なタウンセンターでマーケットが開催されている。さまざまな出店を半分冷やかしつつ見て周るのはなかなか楽しいものだ。もちろん園芸物のストールも多々出ている。値段が若干高めだが、あまりお目にかかれない苗との出会いがあることも。「必殺 鹿殺し 」に手厚く守られている我が家のハイビスカスもマーケットで購入した。

3.個人経営の園芸店

ビニールハウスをいくつか作り、自宅と併設して園芸店を開いている家。ガーデニングセンターとの違いは苗で勝負、園芸用品は申し訳程度ってとこだろうか。我が家の隣町にもあり、自転車でよく買いに行く。そこの経営者は老夫婦。奥さんはいささか自閉症気味。旦那さんは陽気で園芸のアドバイスを快く教えてくれるのだが、よくお釣りの額を間違える。園芸一本に生きる人達とのふれあいである。

4.無人販売

個人宅の軒先にテーブルを置いて、増えすぎた苗を安く売っている。咲き過ぎた花を花束にして売っているお宅もある。

5.オープン・ガーデン

これからの季節、庭造りが好きな人が自分の庭を開放して、不用品バザーをしたり、手作りケーキを売ったり、花の苗を売ったりする。苗はそのお宅に育ったものを小分けにして売っていることが多い。伸びすぎた植木を切り取って植木鉢にさしたもの、など。これらの収入はなにかしらの団体への寄付金となる。

女将はもっぱら無人販売とオープンガーデン。値段が安いというのもあるが、オープンガーデンでは園芸に関するいろいろなアドバイスがもらえるのが助かる。例えば「この苗の植える間隔は、、、そこの花壇見てご覧」といった感じ。また隣人とのふれあいも兼ねる。
ちょうどこの前の週末に我が家から歩いて5分ほどのお宅でオープン・ガーデンが開催されており、鼻息荒く苗を買い捲った女将。その一部をお見せしよう。


花付きサボテン 80円              コスモス一本40円

朝顔 3本で40円                 ひまわり 一本40円

「育てるの簡単なのばっかり」と言わないで。写真には無いが大きなアロエベラは200円。これで虫刺されも安心。

おまけ

これは「種から」育てた朝顔 そろそろ植え替え   

今年はいい感じのハンギングバスケット。いい匂いがしますよー。