今回の旅行では、シンガポールにも足を伸ばした女将とスーさん。
スーさんの長年の友人であるスウェーデン人、ラース宅にお邪魔して、のんびりくつろがせてもらった。
さて、スーさんの飲茶好きは知る人ぞ知る有名な話なんだが(なんたって猫達の名前もヤムとチャである)、もちろんシンガポールでもチャンスがあれば食べまくっていた。そんな時に出会ったのが
「ドリアンフリッター」
ドリアン入りの揚げドーナツである。女将はヒトかじりでギブアップ。
その独特の味と臭いは好き嫌いがはっきりと別れるところだが、なんというか、その、
『猛暑の中、1週間風呂に入らず、ただひたすら歩き回った人が履き続けていた靴下』
ぺっぺっと吐き出す女将の様をひとしきり笑ったスーさんは、残りのフリッターを全てたいらげて、にんまり。
こちらは「ドリアン大好き派」なのである。
いったんラース宅に戻り、手早くシャワーを浴びた我々夫婦は、小洒落たレストランへと出かけた。その晩はラースと奥さんのカリンと一緒。もちろん出かける前にスーさんの歯磨きを徹底させたのは言うまでもない。カリンと共にタクシーに乗り込み、ラースとの待ち合わせ場所に向かう。
そしてここで、ちょっとしたひと悶着があった。
後部座席でぺちゃくちゃおしゃべりに花を咲かせるカリンと女将。主な内容は「一日の歩数の稼ぎ方」。
突然カリンが叫び声をあげた。
「くっさい!何この臭い
。ちょっと運転手さん、くさくない?」
「ええ、臭いますねえ」
「そのビニール袋に入ってるのは何なのかしら?そっから来てるんじゃないの?」
「まさか!これじゃないですよ。」
「ほんとに?」
「違いますよ。なんか突然来ましたよね」
「そうそう。ほんと突然。なんだってのよ、まったく」
白熱するカリンと運ちゃんの「臭い」談義。そしてその間、でかい体を縮めこませて助手席に座っているスーさん。
モジモジしつつも無言である。
!女将にはピンと来た。ははーん。やりやがったな。
ジュリアス(放屁)ではなくゲップを。本人はこそっとやったつもりなんだろうが、ドリアンをなめるではない。実際こうやって騒ぎになっているではないか。
カリンと運ちゃんの臭い追及の声は高まるばかりだ。そろそろ楽にしてあげよう。
女将「犯人はスーさんです」
カリン&運ちゃん「え??」
仰天といった感じで会話を中断する二人。女将はスーさんの首根っこをつかんで白状させた。
ス「ごめんなさい。さっきドリアンを食べました。ごめんなさい」
そう謝る息も、いささか臭う。ドリアン、恐るべし。
ホシが上がった車内に、元の平和な空気が流れ始めた。そんな中、ほっとした顔でカリンがつぶやいた。
「あたし、絶対誰かがオナラしたと思った。それも運転手さん」
危うく無実の罪を着せられるとこだった運転手さん。本当にごめんなさい。
と、反省したと思ったら大間違い。
その後、晩御飯を食べた後4人でドリアンバー(ってのもすごいネーミング)で食べまくったのであった。いわく
「みんなで食べればくさくない」
そして次の朝、ラース宅の犬の鼻を曲げさせたのであった。
スーさんの長年の友人であるスウェーデン人、ラース宅にお邪魔して、のんびりくつろがせてもらった。
さて、スーさんの飲茶好きは知る人ぞ知る有名な話なんだが(なんたって猫達の名前もヤムとチャである)、もちろんシンガポールでもチャンスがあれば食べまくっていた。そんな時に出会ったのが
「ドリアンフリッター」
ドリアン入りの揚げドーナツである。女将はヒトかじりでギブアップ。
その独特の味と臭いは好き嫌いがはっきりと別れるところだが、なんというか、その、
『猛暑の中、1週間風呂に入らず、ただひたすら歩き回った人が履き続けていた靴下』
ぺっぺっと吐き出す女将の様をひとしきり笑ったスーさんは、残りのフリッターを全てたいらげて、にんまり。
こちらは「ドリアン大好き派」なのである。
いったんラース宅に戻り、手早くシャワーを浴びた我々夫婦は、小洒落たレストランへと出かけた。その晩はラースと奥さんのカリンと一緒。もちろん出かける前にスーさんの歯磨きを徹底させたのは言うまでもない。カリンと共にタクシーに乗り込み、ラースとの待ち合わせ場所に向かう。
そしてここで、ちょっとしたひと悶着があった。
後部座席でぺちゃくちゃおしゃべりに花を咲かせるカリンと女将。主な内容は「一日の歩数の稼ぎ方」。
突然カリンが叫び声をあげた。
「くっさい!何この臭い

「ええ、臭いますねえ」
「そのビニール袋に入ってるのは何なのかしら?そっから来てるんじゃないの?」
「まさか!これじゃないですよ。」
「ほんとに?」
「違いますよ。なんか突然来ましたよね」
「そうそう。ほんと突然。なんだってのよ、まったく」
白熱するカリンと運ちゃんの「臭い」談義。そしてその間、でかい体を縮めこませて助手席に座っているスーさん。
モジモジしつつも無言である。

ジュリアス(放屁)ではなくゲップを。本人はこそっとやったつもりなんだろうが、ドリアンをなめるではない。実際こうやって騒ぎになっているではないか。
カリンと運ちゃんの臭い追及の声は高まるばかりだ。そろそろ楽にしてあげよう。
女将「犯人はスーさんです」
カリン&運ちゃん「え??」
仰天といった感じで会話を中断する二人。女将はスーさんの首根っこをつかんで白状させた。
ス「ごめんなさい。さっきドリアンを食べました。ごめんなさい」
そう謝る息も、いささか臭う。ドリアン、恐るべし。
ホシが上がった車内に、元の平和な空気が流れ始めた。そんな中、ほっとした顔でカリンがつぶやいた。
「あたし、絶対誰かがオナラしたと思った。それも運転手さん」
危うく無実の罪を着せられるとこだった運転手さん。本当にごめんなさい。
と、反省したと思ったら大間違い。
その後、晩御飯を食べた後4人でドリアンバー(ってのもすごいネーミング)で食べまくったのであった。いわく
「みんなで食べればくさくない」
そして次の朝、ラース宅の犬の鼻を曲げさせたのであった。