質問です。
あなたと上司、そしてあなたの部下の3人が、タクシー、もしくは取引先の車に乗ろうとしています。
さて、その時の席の配置はどのようになるでしょう?それぞれをABCに当てはめてね。

         フロントガラス
     A      運転手
     B       C

  
・・・・・・・・。はい!時間切れです。(短か!)多分、あなたはこうしたはず。

        フロントガラス
   A あなたの部下   運転手
   B あなた      C あなたの上司


つまり、部下(手下)が助手席、そして左右の違いはあれども、上司は後部座席に。
『なんで上司は後部座席なの?』という質問には、『後部座席の方が安全だから』となるであろう。

それでは、これがイギリスの場合はどうであるか。

        フロントガラス
   A あなたの上司   運転手
   B あなた      C あなたの部下

そうです。上司が助手席なんです!!理由は

『助手席が一番スペースがある』

でも、助手席って危険率高くない?との問いには

『その時はその時』
挙句の果てには
『上司がけがしたら、後部座席の人達に昇進のチャンスができるかも』

お国が変わると、こうも変わるか、のいい例である。(ちなみに中国人ヘレンさんは、日本側であった)

こういうことがあった。
本社のお偉い日本人数名を、車で駅まで迎えに行ったスーさん。早速、彼らを見つけるや

マッタ?ゲンキ?スーサンデス」

と挨拶をかました後で、その中でも一番偉い人のために、助手席のドアを開けた。
一瞬固まる、日本人のお偉いさん集団。
「おいおい、この俺様を助手席に???冗談はよしたまえ」ってな感情であったと察する。
もちろんスーさんに他意は無い。それどころか「よし、僕ちゃんともてなしている」と思っている。

今思えば、車内に少々重い空気が漂っていた、とスーさんは当時を振り返る。
(結局そのお偉いさんは助手席に乗ったそうな。出来た人である)
妻として、彼の出世に響かないことを切に願う。(マッタ?と言ってる時点でアウトかもしれない)

ちなみに、自家用車を自分の運転手に運転させる場合は、イギリスでも後部座席にふんぞり返るらしい。
ややこし過ぎる。

もし、イギリス人を車でお迎えに上がる際は、
「お座席は日本式?それともイギリス式?どちらにします?」と一言断ることをお勧めする。