自分の感覚だけからですが、最近の小説はあまりおもしろくないなと思います。


キャラクターに魅力を感じられないものが多い気がします。


例えば、こんな描写です。


俺はオンとオフを区別するために2台携帯を持っているが、機種名を覚えるのが面倒なので1号2号と呼んでいる。キャリアにはN50やF9とかいう機種名ではなく、アルテッツァやオデッセイとかいうカッコいい名前をつけてやってくれと文句を言っておく。


覚えるのが面倒という表現とキャリアへの提案に高いプライドが見える。


次は、例えばこんな描写。


おじいさんが高齢者をターゲットにした健康食品詐欺に引っかかった、という登場人物が「お恥ずかしながらうちのおじいさんが高齢者をターゲットにした健康食品詐欺に引っかかリました。でも、今は高齢者だけでなく若者も結構騙されているんですよ、ほら最近ではアトピーとか食物アレルギーとかダイエットを気にする若い人が多いでしょう」と発言したことに対して、発言の後半は家族を擁護したい気持ちの表れか。と主人公が思う。


この登場人物の発言については、私は、高齢者だけでなく、若者もターゲットにされているんだ、悪どい詐欺が増えているんだなと思ったので、家族を擁護したい気持ちの表れか、なんていう主人公の心の声に、なんか意地悪な見方をするなと思いました。


賞を取っていたり、評判のいい作品でも、主人公が自分に酔っているような表現が所々に見られます。


昔のように読者の想像に任せるために説明しないでおくのではなく、今は全部を説明しないといけなくなっているとは聞くのですが、昔のとは全く別物のようです。


話の筋がよくても、キャラクターが好きでなかったら、読み進めるのは厳しいと思います。途中で読むのを挫折しました。

自分が時代についていけてないのが原因だという気もします。