町山智浩さんの映画レビューの本で見て、ずっと見たいと思っていたものの、機会を逃していた映画「パターソン」を見ました。



ニュージャージーのパターソンという街でバスドライバーとして働くパターソンという名前の主人公の日常を描いた映画です。


この主人公のすごいところは、バスドライバーでありながら感性の高い詩を書いるところです。


同居している妻は、おしゃれっぽい人で、なんていう女優さんなのかなと調べたら、ゴルシフテ・ファラハニというイランの有名な女優さんだと分かりました。


パターソンは、感情をあまり表に出さないのですが、妻が、いきなりカントリー歌手を目指すとか言い出しても、必ずポジティブなことを言うんです。


「お願いがあるの、私絶対にカントリー歌手の才能があると思うから、ギターを買いたいの。数百ドルなんだけど、マニュアルとレッスンのインストラクション付きで全部込みなの」


「いいね、君なら絶対に素晴らしいカントリー歌手になって成功できるよ」


っていう感じです。


絶対に人がうきうきしていることに水をさすようなことを言わない人です。


前に人生相談で、人が熱く夢や、やりたいこと語っているときに、競争率が高いから無理だよ、やめといたほうがいいよ、など水を差す人は、実は自分がやりたくてもできないことをしようとしている人への嫉妬から水を差していることもある、と読んだことがあります。


パターソンは、水を差すようなことは言わないので、いいなと思いました。


最後に、永瀬正敏さんが出てきて、びっくりしました。パターソンがいつも昼休憩を取っている水の前で語り、明日東京に帰ると別れました。


何かが起きるという映画ではなかったのですが、気分が沈んだときにでも、また見るといいかも、と思っています。