アイアンマンだって搭乗者は楽してないですよね。
人間には到底できないことをやり遂げますが、中の人は常に全力を尽くしています。
あくまでも我々の力を拡大してくれるツールであって、楽をするためのものではないように思います。
だから、楽をしようと望まない限り楽はできません。
ありえない速度で登れてしまうため、あまりに嬉しくなって人間側もフルパワーをかけてしまいがちです。
我々サイクリストはみんなそうなると思います。
これが一般の方が乗ると楽な乗り物になるようです。
ゆっくりと漕いでもグーンと進むので非常に楽だそうです。
こういう違いが生まれるのが面白いなと思いました。

考え方としては、人間のパワーとモーターアシストの合算値が走る速度になります。
速度が上がるほどアシストは絞られていくプログラムなので、速度が出るほど人間の力が要ります。
普段は結構差がある私と妻なのですが、このバイクだと平均で1 km/h程度しか速度が変わりません。
早く走ろうとするとアシストが絞られるので、結局似たような速度で落ち着いてしまうようです。
そして、平地も上りも同じくらいの速度で走ることになるのも面白いです。
大体20km/hあたりが一番走りやすい速度でどこでもその速度で走ってしまいます。
かなり急な坂でもそのくらいで走ることになります。

モードが3つあるのですが、ECOでもすでに十分です。このモードなら140キロ走れます。実際にそのくらい走るようですね。
HIだとゼロ加速はウイリーしながらになります。低速で走らなければならないところでは敏感になりすぎるので比較的速度が出る区間で使うべきだと思いました。それでも100キロ近く走れます。
NORMALが一番使いやすいです。アシストはモリモリで後ろから押されるように力が出ます。
ちょうどサーフィンで波に押されて加速するフィーリングに似ています。

妻が驚くほどこのバイクを気に入って、毎日乗っていますし、各モードによる力の出方や使いこなしを先に身につけていました。恐ろしいです。
私はこのバイクをどうやったらいつも乗っているバイクのようなフィーリングにできるのか試行錯誤していました。
2日間かかりましたが、チューブレス化などによって路面とのコンタクトを改善し、不満がないレベルに持ってきました。
パワーアシストによる挙動などにも慣れていかなければなりませんし、重量が重いという点も慣れなければなりません。
使いこなしには結構頭を使いそうです。
久しぶりにとても楽しい時間を過ごしています。