
とうとう入荷しました。オリンピックイヤーに投下された凄いやつであるステップキャスト。
ストロークを100mmマックスに設定することで、インナーチューブ、ダンパーロッド、エアーピストンロッドを必要最低限の長さにし、アウターケースすらそぎ落として軽量化したと理解されるフォークですが、その本当の効能はちょっと違うようですよ。

持った瞬間に感じるのはフロントアクスル辺りがスッカラカンで重さのほぼ全てがフォークの上にあると言うこと、試しにコラムを持ってブンブンと振り回してみたら軽いこと軽いこと、重さがコラムに近いところにあるために振り回したときは今までのフォークとは次元の違う軽さになっています。

これこそがこのフォークの真の狙いと見ました。
現在の世界レベルのXCOではバイクを非常に速く振り回して乗るので、フロントエンドが軽いと言うのは操縦性が全くちがくなってきます。
例えばフロントアップをするとなると、フロントが軽いバイクと重いバイクでは全く反応が違うんですよ。
特にホイールの重さが操縦性に直結するのですが、FOXはホイールメーカーではない為にこの部分に貢献したいならばフォークの下の部分を軽くすることで同様の効果を発揮します。
コーナーでの早い切り返しも最近は空中でやる場合が多々あるので、フォーク先端が軽いのは凄い武器ですよ。
実際は全体的にも軽くしてあるんですが、先端を重点的に軽くすることで、操縦性そのものに貢献してきたと言うことがFOXの技術者があくまでもレース機材として実利を取っているのだということがわかります。
売り上げに貢献しなそうなので損してるということが目下一番の弱点ですね。

15mmスルーアクスルも、クイックではないカボルトのほうになっています。
先端を軽くするのはバネした重量を軽くすると言うことですから作動性も良くなるんですよね。
ダンパー性能に変化がなくても実際は向上させたのと同じになります。
恐ろしい改良ですよ。