マウンテンバイクに乗り始めて早20年以上が経過しておりますが、その間にバイクに起こった高性能化はすさまじいものがありました。
はじめはサスペンションフォークで次にはリアサス、その次はディスクブレーキと言って感じで、どんどん速く走れるようになりました。

タイヤの進化なんてもの凄いんですよ。20年前のタイヤを今履いたら、全然剛性が足りないし、グリップも足りないです。
今のタイヤはもうなんでもござれの凄い性能を持っています。

さて、個人的には一般ライダーにはもう必要ないほど高性能化が進んだと感じるMTBですが、今後は民主化する方向で間口を広げていくと思います。

その際たるものが、タイヤ外径を大きくすることと、幅を広げることですね。
26インチの時代と29インチが登場してからでは、タイヤのグリップ力とバイクの安定性は全く違います。オフロードを走ると言う行為が全く危険では無いと感じるほどです。
反面バイクを意図的に操る面で重量増加、剛性低下、安定性が増したことによるバイクの鈍感化などによって難しくなりました。バイクなりに走らせるほか無い感じです。

ファットバイクはそういう意味では最も民主化したバイクだと言えると思います。
グリップは強力で、ギャップの凹凸そのものの形に変形するタイヤの柔軟さでどんなオフロードでもタイヤが滑る気すらしません。
コーナーリング中にブレーキングしてもタイヤが滑らないほどなんです。
これは初心者が最も怖がる部分を全て補ってくれるので素晴らしいことだと思います。

反面、グリップが多すぎることによる脚への反動、ペダリングの重さ、意図的にグリップを失わせて行うスキルの殆どが封印されるなど弱点もあります。

今現在は一般人には使いきれないほどの高性能でグリップの多いバイクがあるわけですから、おのおの自分にあった性能のバイクを選べるともいえますね。

私が個人的に必要だなと思うレベルのバイクは、27.5インチのリジッドフレームに120mmストロークのサスペンションフォーク、40mm位の幅のリムに2.4インチ程度の幅のタイヤです。
ここら辺が使いきれるちょうど良い按配かなと思いますね。

初心者ほど、タイヤのグリップが大きくて安定したバイクがお薦めです。
怖くなければあっという間に上手になりますよ。