
Commencal META HT cr-mo はおよそリジッドバイクには似つかわしくない非常にゴツイフロントフォークを搭載しています。
34mm径のインナーチューブで150mmストロークというダウンヒルで戦えるストローク量のフォークを取り付けてあるんです。
フレームはクロモリで相応にしなやかなので、乗ってみると余計にフロントフォークの高剛性さが際立つ格好となります。
良い比喩かどうか分かりませんが、ハイパワーFF車の様な感じなんですよ。
フロントが向いた方向に後ろが勝手についていくと言うか、前が通れば後ろは勝手についてくると言うか、バイク全部をフロントフォークで受け止めてくれるような感じですね。
ハンドリングはかなり安定志向で、キビキビしていると言うよりは、路面に張り付くように走ります。
流石にヘッドアングルが寝ていますし、ストロークが長い弊害でハンドルバーの位置が高いので上りは苦手となりますね。
その代わり、下りの突っ込んでいける感じはもうDHバイクに近いものがあります。
限界をむかえるのはリアだけなので、コーナーではリアが先に滑り出し、カウンターを当てながら気持ちよく曲がっていけます。
自分で登れるお手軽DHバイクとしては圧倒的にリーズナブルで、バイクの性能を出し切って走っている感じが濃く、とても楽しめます。
リアサスバイクは維持費がとても高額になるので、そんなにお金をかけて楽しみたくないならば、ハードテールDHがお薦めですよ。楽しさはDHバイク以上です。