
クロモリのほうが乗り味が良いと言いましたが、チタンはクロモリの3倍はするわけで、その価値は何処に有るのかと言いますと、まずクロモリよりは圧倒的に軽いですよね。
SALSAの場合で同モデル間で600gくらい軽かったと記憶してます。
しかし、アルミと比べるとそうではありません。同じくSALSAではほぼ同じ重量となっております。
次に乗り味ですが、アルミが節々の固さを感じさせる、ガツガツとした鋭いショックをからだに伝えるのに対して、クロモリは終始滑らかな感触を伝えてきます。
チタンは、滑らかということに関してはクロモリに近いですが、ちょっと戻りが弱いというか、しなった分戻ってこない感があります。10しなっても、7くらいしか戻ってこないような感じです。その分減衰されているともいえるので、これが駄目とは言えないと思います。
あとは剛性面ですが、これは重くなってしまうのと、しなやかさとのトレードオフとなるためにあまりパイプを大径化しない傾向のクロモリとは違い、高い剛性をもったフレームを作りやすいです。
SALSA MUKLUKでは、アルミもチタンも乗った感じは同等の剛性を持っています。
私のWARBIRDも、フォークがカーボンということもありますが、剛性はバッチリあり、MTB並のライディングでも遅れたりすることはありません。
これはとても大きいと思います。
クロモリはしなって戻ってくる時間的な遅れが生じますが、チタンはそういうことはあまり考えずに乗れます。
原材料費が高いので高価だというのが真実でしょうが、軽く、スプリングに使えるほどの弾力を持ち、高い剛性のフレームも作れる、それでいて硬度が高くて傷が全然つかない、雨に濡れても錆びないなど、魅力的な素材です。
実際、自分も全く同じWARBIRDのフレームを買っておこうかと思っているくらいです。
カーボンは速く走るためのものなので、所有欲という点ではそれほどのものはありませんが、チタンは飾っておくだけで満足できるということが一番大きいかもしれませんね。