今週ずっと取り組んできた子のバイクを製作も、あとわずかで完成するところまでやって来ました。
待ち乗り快速バイク、ママチャリ並みの実用性と耐久性を持ち合わせている、そんなバイクを目指しています。

やはり目玉はALFINE11Sを使っているところです。

このフレームはリアエンドを引くことでチェーンステイ長を可変できるので、シングルスピードバイクとすることが出来ます。
その為、見た目シングルスピード、実は11スピードというスマートなバイクを組むことが出来るんです。
組み込むにあたっていろいろ問題が湧き出てきて大変でしたが、それを一つ一つクリアーしてちゃんと性能を全て発揮できるバイクにすることが出来ました。
お客様がオーダーする際に、チョイスしたパーツの全てが100%の性能を発揮すると思っているわけですから、何かの問題で性能が限定されてしまうようなバイクにするわけにはいきません。
最近はいろいろなジャンルのパーツをミックスして使うハイブリッドなバイクばかり組んでいるのでとても勉強になります。

最後にこのバイクのインプレですが、ALFINEが凄いです。
こんな凄い変速システムがあるのかと言うほどの変速フィールです。
例えて言えば自動車で最近流行の変速機、DCT(デュアルクラッチトランスミッション)の変速フィールに酷似しています。
普通、変速時に一時的に駆動がかからない時間が出来るため、加速がどうしても息継ぎしてしまうものですが、このシステムは駆動の途切れが無く変速してしまいます。
クンッ、クンッという感じです。その感じがDCTそっくりなんです。
さらにペダルをこいでいなくても変速できるわけなので、本当に万能の変速機です。
難点はレースで使えるほど軽くないことですが、乗っている限りは重さを感じることも無いので、非常に快適に走ることが出来ます。
クロモリのフレームとフォークなので非常に滑らかな乗り味なのも良いです。リジッドフォークなので硬いのかと思っていましたが、このフォークはしなやかで路面の雑味を伝えてこないので上質な乗り味が出ていますね。
良いバイクとは何かと聞かれたら、こう答えます。『濃厚でありながら雑味が無くすっきりした乗り味をもっているバイク』と。