いつもツイッターでお世話になっている@snowfloatさんが、わざわざ北海道より来てくださいました。
北海道ニセコにてMTBガイドをなさっておられるのですが、ドイツのMTBブランドBIONICONと言うブランドの日本総輸入代理店もなさっています。
今回ご厚意に甘えて一台試乗車として貸していただいちゃいました。


BIONICONの一番の特徴は前後ショックに取り付けられたシーソーのようなエアチャンバーにあります。
上の2枚の写真を見比べていただくと分かりますが、一番上の写真ではフォークが伸び、且つリアショックは縮んだ状態です。対して下の写真はフォークが縮み、リアショックが伸びています。
これは、フォークのエアー室とリアショックに取り付けられたエアー室間をシーソーのようにエアーが行き来する事によってバイクのジオメトリーを変化させる事が出来るシステムなんです。シーソーのようなシステムですから、フロントからリア、リアからフロントと言う風にどちらか片方が伸びればもう片方は必ず縮みます。これがみそなんです。
フォークが伸び、リアショックが縮む事でダウンヒルに最適な寝たヘッドアングルと豊かなストロークを得ることが出来るジオメトリーになりますし、登りではフォークを縮める事でハンドルが下がって登りやすくなります。
じゃあ、リアショックが伸び縮みするのは何の為?となりますが、リアショックが伸びると実はシートステイとリンクプレートが一直線になり、地面からの入力をショックにあまり伝えなくなると言う、ロックアウト的な機能を果たすのです。実際にかなりの効果を実感しました。
この状態ではフォークが縮んでいるので、リアショックが伸びる事によるBB高の上昇は相殺されます。そして、リアショックの伸び縮みはショックに取り付けられたエアチャンパー部のみ伸び縮みするのでストローク量には影響いたしません。

これだけ複雑なメカニズムなのに、機能させるためにはハンドルに取り付けられたボタン一つ押すだけでオーケーです。

バイクを見ると、ドイツの機械らしいオタクなメカニズムで凄くそそられます。
バイク重量はかなり軽く、これなら上り下り両方行けるとすぐに感じます。
可変は無段階なので、好きなジオメトリーにすることが出来ます。
写真のバイクは前後160mmで、オールマウンテン用となってますが、もっと行けそうな感じです。
BIONICONの全てのリアサスバイクにこの機構が搭載され、240000円からお求めいただけます。
元々BMWのエンジニアで、色々なメーカーの可変サスペンションを開発してきた方が造り上げたブランド、人とは違う独創的なバイクが好きな方注目のブランドですね。

晴れたら早速山まで自走で行ってきます。