昨日のKONA COILAIRのオーバーホールの続きです。
リアショックもエアーシールを洗浄する為に分解し、洗浄して再度組み立てることで動きと気密性を復活させることが出来ます。それでも駄目な場合はエアーシール一式を交換します。
さて、フロントフォークですが、このフォークはMarzocchiの55TST2というコンプレッションを5段階に調整できるシステムが付いているフォークです。
今となってはSR-SUNTOURで製造されているMarzocchiのフォーク、モノによってはダンパーすらSUNTOUR印のものが入っているガッカリな物も有るなかでこのフォークはしっかりMarzocchiしてました。
写真下側の銀の短い筒は古くから使われているオープンバス式のダンパー部分です。イタリア製のときから作りは汚かったので、今のほうがマシに見えるほどですが、こんなものであの不思議な動きを生み出していたので、最新のカートリッジダンパーよりも信用できると思います。

 逆に上の長いカートリッジがTST2ですね。
Marzocchiはカートリッジといえど、オイルに与圧を与えないので、このダンパーユニットも大気圧で使用されます。
他のメーカーのカートリッジは、リアショックと同じくセパレーターによってオイル室とガス室に分けられ、そのガスは大気圧よりも高圧で使用され、それによってオイルにキャビテーションが発生するのを抑えています。
普通に考えればそのほうが良いのに、Marzocchiは大気圧なのは何か理由が在るのですかね。
その為にこのフォークは昔ながらのMarzocchiの動きを感じさせながら、新しい感じもするという不思議なフォークです。