- 著者: 荻原 浩
- タイトル: 神様からひと言
- 光文社 ★★★
[あらすじ]
大手広告代理店をトラブルで辞め、珠川食品の販売促進課に配属された佐倉涼平。役員を前にした新商品のプレゼン中、あろうことか直属の上司に大暴言を吐き、社内の墓場である「お客様相談室」へ転属となった・・・。
荻原浩の作品は必ず笑いが入っているので、読んでいて楽しい。「笑い」という観点から観れば、今まで読んだ彼の作品の中で1番かも。さらに、登場人物も個性豊かでキャラがたっている。特に気に入ったのは、お客様相談室の上司である「篠崎」。お客様の言いがかりの矛盾をついて、持参したお詫び代を浮かせたあげく競馬につぎ込んだり、のらりくらりしているかと思えば、ヤグザの恐喝に鮮やかな立ち回りを見せたり。ダメな部分とかっこいい部分の振れ幅が面白い。
この人はサラリーマン小説のツボを心得ていると思う。読んでいると頭の中にユニコーンの「大迷惑」(サラリーマンが単身赴任を嘆く曲)が流れてきそうだ。
突然 忍び寄る 怪しい係長
悪魔のプレゼント 無理矢理
3年2カ月の 過酷な一人旅
(中略)
この 世はまさに大迷惑
逆らうと首になる マイホーム ボツになる
帰りたい 帰れない 二度と 出られぬ蟻地獄
それにしても、コピーライター出身の人は「小器用」(悪い意味じゃなくて)な文章を書くなあと、この人や奥田英朗を読んでいると思う。エンタテイメントを書かせると本当にうまい。
--------------------------荻原浩 既読本--------------------------
僕たちの戦争 ★★★☆
明日の記憶 ★★☆
メリーゴーランド ★★ 公務員がテーマパークを立て直すために奮闘する話。
あと、今手元にあるのは「ハードボイルド・エッグ」「オロロ畑でつかまえて」。
BGM:Sometime Samurai Featuring Kylie Minogue/Towa Tei