失踪日記 | ほんのにちようび

ほんのにちようび

心に残った本のあらすじと感想をつづります。

(時に映画、マンガ、音楽などについても)

著者: 吾妻 ひでお
タイトル: 失踪日記
イースト・プレス ★★

漫画家「吾妻ひでお」の、失踪~アル中で強制入院までを描いた自伝コミック。周りで賞賛の声が高かったので、借りて読んでみました。10万部突破とはすごい。


失踪後、ホームレスになり、警察に保護され、自殺を図り、アルコール中毒になり強制入院・・・という、傍から見たら笑っていられない状況を振り返り、ギャグマンガにしている本作。とり・みき氏はあとがきで「悲惨な話を悲惨なまま書くのではなく、それを昇華させてギャグにしたところがこの作品の凄さだ」というようなことを言っていたが、「う~ん、そうかなあ?」というのが正直な感想。


確かに、悲惨な状況をリアルに延々と描かれても救いがないけれど、ちょっと軽くしすぎたのでは?

そして、軽くしたわりにはあまり笑える部分がなかった。ダメ人間の話は結構好きなのだけど、軽さと悲惨さのバランスがちょっと良くなかったように感じた。たとえば同じアル中ものなら、「今夜、すべてのバーで」(中島らも)の方がはるかに完成度が高いだろう。


とはいえ、ガテン系労働をしている頃の話などは比較的興味深かった。どれか1つにテーマを絞ってじっくり書き込んだものがあれば次も読みたいと思う。


BGM:AOSA/SUPERCAR